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【タイ現地レポート】完全開国も物価上昇、大麻は「解禁」されたのか?

  • 2022年11月22日

 微笑みの国タイランドの現状を筆者が伝える現地レポート。前回の筆者が日本に帰国したため、タイにて以前同じ会社に勤めておりました滞在歴9年の私が引き継いでレポートを書かせていただきます。

街の様子や物価上昇について

 タイ政府は、コロナ感染者拡大により2年半続いた非常事態宣言を10月1日から解除し、入国制限を完全に撤廃しました。これにより入国に際しワクチン接種証明書やコロナ陰性の証明書が全ての人に対し不要になり、コロナ前に戻りました。日本人に関しては、10月1日よりビザ無しでタイに滞在できる期間が30日から45日に延長されました。

 このことを受け、世界中の旅行者がタイに戻ってきました。ただ、コロナ前と比較すると地域別の旅行者の比率が変わったように思います。コロナ前は7割程が中国人、2割程が西欧人、残り1割が日本や韓国からといった感じでしたが、最近は5割程がインドや中東の方、3割程が西欧人、残りが日本や韓国の方という印象で、中国の方々を全く見ていません。また、コロナ前はロシアからの旅行者もよく見かけたのですが、やはり戦争の影響か最近はあまり見かけません。

 日本からの渡航者という意味では、「旅猿」「世界ふしぎ発見!」「世界の果てまでイッテQ!」などのテレビ番組のロケが復活しているようで、これについてはタイが比較的日本に近いこと、観光資源が豊富で番組を作る上でのネタになるものが多いことが理由にあげられます。

 タイではマスク着用義務は既に撤廃され、一部の場所で着用推奨となっています。推奨場所はBTS(高架鉄道)やMRT(地下鉄)などの公共輸送機関内や映画館です。これらの場所ではマスクをしていなくても咎められないと思いますが、西欧人以外の大体の人がマスクをしているので、観光客の方もマスクをした方が無難かと思います。

 街のショップや観光施設ですが、コロナ前の通りフルオープンされています。ただ、観光客に人気のアジアティークというチャオプラヤ川沿いの観光地やパタヤのセカンドロードなどは観光客にお土産を売るようなお店の空き家が多いです。

バンコクのショッピングモール内の様子


 旅行者の方々が気になる点として物価が挙げられると思いますが、9年の滞在の中で、ここ4か月の物価の上昇が顕著です。ガソリン価格は2年前と比べ2倍に上がり、スーパーの食品や屋台の食べ物なども20%程上がっています。

 仕事の面でいうと、これまではお客様を訪問する際にATK(セルフ抗原検査キット)の陰性結果を示す必要がある会社もありましたが、それもほぼ無くなりました。ただ、マスクは殆ど全ての方が引き続き付けています。嬉しいことに、社員旅行や年末のパーティーが復活しています。タイは10月1日から最低賃金が日額328~354バーツ(約1,279円~約1,381円、1バーツ=約3.9円)に上がりました。これは2020年1月以来です。また、タイのエネルギー規制委員会は、液化天然ガスなどの燃料価格高騰を理由に、2022年9月から12月の電気料金を過去最高に上げています。

タイの工業団地の様子


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