ドバイ、コロナ禍でも新施設オープンで回復基調、25年に2500万人目標
ドバイ経済観光庁はこのほど業界関係者を集めドバイ・アップデートセミナーを開催した。ドバイは2020年7月より全世界の旅行者の受け入れを再開しており、厳しい衛生管理で安全対策を実施し、空港、ホテル、レストランなど公共機関と民間が連携し、住民と観光客の公衆衛生と安全性の確保に努めてきた。2022年の上半期にはインドやサウジアラビア、イギリス、アメリカなどから712万人が訪問。またドバイ国際博覧会では6か月間で2400万人以上の来場者が訪れている。
セミナーの冒頭、ドバイ経済観光庁インターナショナル・オペレーションズのシニア・マネージャーであるジャハブ氏よりビデオメッセージが送られ「旅行業界にとってこの2年間はきわめて厳しい環境でしたが、今後は良い方向に向かい日本からの旅行者が以前のように再開されることを期待しています」と挨拶。現在、日本からは成田と関空から直行便が就航しており「ドバイには多文化がもたらすグルメ体験やビーチ、砂漠などの美しい自然、魅力的なアトラクションがあり、旅行者それぞれの目的とご予算に合わせた滞在と体験をすることができる。すでにドバイを訪問されたことのある方も、新たな魅力を再発見できること間違いありません」とアピールした。
具体的なドバイの状況については同庁のトラベルトレードマネージャーである中谷リナ氏より説明がおこなわれた。2022年1月~8月までの世界からの宿泊人数は900万人超で、これは2019年の1000万人に迫っており「すでに回復基調になっている」という。また2025年までに世界から2500万人の訪問者数を目標に掲げており、ホテルや航空座席の増加もすすめているところ。
ターゲットについては「ラグジュアリー」「ハネムーン」「女子旅」「留学」に訴求していく。女子旅は数年前から取り組んでいるが、インスタグラムのハッシュタグでドバイは1億2300万もの数があがっており「ハッシュタグの多い旅行先というのは"映え"する旅行先だと言える。たとえば"映え"する旅行先15選など、そういった形のツアーの提案もできるかと思います」(中谷氏)と述べ、Z世代から40~50代の女性に女子旅の訴求をしていく。
留学はコロナ禍でも受け入れをしている語学学校が多く知名度が上がってきているという。人口の85%以上が外国籍で、150以上の言語が使われており、「グローバルな環境が提供できる」として今後、注力をしていく。
セミナーではコロナ禍でオープン、リニューアルした施設なども紹介。ドバイでは現在ビーチの整備がすすんでおり、元々、ジュメイラビーチというひとつの名称だったが、各エリアに名前がつけられたという。中谷氏が最もおすすめするのは「JRB(JUMEIRAH BEACH RESIDENCE)」だ。ドバイマリーナとザ・パームに近いパブリックビーチで、遊歩道には人気のショップやレストランなどがあり、アイン・ドバイの景色をバックに写真が撮れる"映え"スポットしてもおすすめだという。
2021年4月にオープンした「タイムアウト・マーケット・ドバイ」は約4000平方メートルに17軒のレストランがあり、屋外テラスからはブルジュ・ハリファやドバイ・ファウンテンを見ることができる。アルコールも提供されており、キャッシュレスオーダーも可能で食事は1500円くらいから楽しめる。
そのほかの新しい施設として、世界で最も美しい博物館14選に選出された「未来博物館」や、世界最大360度のインフィニティプール「アウラ・スカイ・プール」、万博の跡地にできた「エキスポ・シティ・ドバイ」を紹介。
最後に中谷氏は「ドバイは以前に訪れた方にも、初めて訪れた方にも、常に新しい話題を提供しています。安心・安全に非日常感を楽しんでいただけるドバイをアフターコロナの渡航先の候補としてお客様におすすめいただけれたら嬉しく思います」とアピールした。