星野リゾートがハイアット大阪内にリゾナーレ、供給過多対策の一手-全国旅行支援やOMOエアポートホテルも、秋発表会

  • 2022年10月12日
プレス発表会の様子。左が代表の星野氏

 星野リゾートは10月12日に開催したオンラインプレス発表会「星野リゾートLIVE 2022 秋」において、大阪の「ハイアットリージェンシー大阪」の一部を改装し、12月16日に「星野リゾート リゾナーレ大阪」を開業することを発表した。これによりハイアットリージェンシーとリゾナーレという2つのブランドが1つのホテルを運営することになる。

 星野リゾート代表の星野佳路氏は、ハイアットリージェンシー大阪について、開業当初はビジネス需要やハイアットファンなどの需要を取り込めており需要と供給がマッチしていたが、近年大阪の宿泊市場が供給過多に陥り「状況は楽ではない」ことを説明。今回の取り組みは「ホテルの全480客室をしっかり活用するため、異なるホテルブランドとコラボレーションし、ホテルのポテンシャルを挙げていこうというアプローチ」であると語った。

 ビジネス客に強いハイアットリージェンシーと異なる客層を取り込むため、ファミリー層に強いリゾナーレという異なるコンセプトのブランドを投入する。互いの強みを生かし、得意とするターゲットにリーチする考えで、この取り組みを「コラボレーションホテル」と名付けた。星野氏は「おそらく日本初の取り組み。うまくいけば400から500室のホテルでこうした発想が日本で展開する可能性は十分あるのでは」と期待を示した。

リゾナーレ大阪の「アトリエ」(イメージ)

 リゾナーレ大阪は、リゾナーレブランドとしては西日本初・6施設目。「創造力を遊びこむ」をコンセプトに、イタリア発の先進的な乳幼児教育「レッジョ・エミリア・アプローチ」の専門家「まちの研究所」と協働する。ホテルの最上階28階に子供たちがさまざまな表現活動に取り組む遊び場「アトリエ」を設け、さまざまな学びを提供する。客室は全64室で、壁や窓にクレヨンで好きなだけ絵を描ける「アトリエルーム」などを用意。宿泊者はハイアットリージェンシー大阪のクラブラウンジやプールなどを利用できる。ただし、アトリエはリゾナーレ大阪宿泊者のみが利用可能だ。

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