国境再開のマレーシア、変わらぬ活気のクアラルンプール、コンパクトに楽しめるペナン
デジタル、イノベーション、安全安心を柱に、日本市場はサステナブルツーリズム
MHはJLとの共同事業で羽田/クアラルンプール線に新規就航
ペナン・ジョージタウンでジャラン・ジャラン
ペナン観光の最大の楽しみは、世界遺産ジョージタウンのジャラン・ジャラン。ブラブラと散策で、あるいはトライショー(三輪車)でスピーディーに。どちらでも、西洋と東洋の文化、仏教、イスラム教、ヒンドゥー教、キリスト教が混在する独特のな街並みを満喫できるはずだ。
ジョージタウンの名所となっている壁画も健在だ。街中にはアイアンアートも50個近く点在。それぞれユニークなストーリーを表現しており、すべてを巡る旅行者も多いという。
ペナンで変わらない楽しみと言えば「食」。その文化的多様性から独自に発展してきた「ニョニャ料理」をはじめ、さまざまな食体験が旅の醍醐味になっている。なかでも、地元で古くから愛されてきた屋台は、旅行者にとっても魅力的な観光スポット。地元の人たちに混じりながら、いわゆるB級グルメを食しながら、暮らすように旅をする。1日に3食では足りないくらいだ。
新しく誕生したアトラクションもある。ペナンで一番高いコムタータワーに入る複合施設「ザ・トップ」。その屋上の68階にある「レインボー・スカイウォーク」は新たな名所として話題を集めている。空中に突き出たガラス張りのウォークウェイからは眼下にペナンの街並みが広がる。
もっとスリルが欲しいなら、65階の展望台へ。高さ239mのタワーの外側をロープ1本で歩くアクティビティ「ザ・グラビティーズ」は、挑戦者を見ているだけでもハラハラする。
豊かな自然もペナンの貴重な観光資源
一方、ペナンの面白さは、街と自然をコンパクトに楽しめるところにもある。島の中央に位置する標高833メートルの「ペナン・ヒル」にケーブルカーで登ってみた。頂上にはヒンズー教寺院、中国寺院、モスク、植物園などがあるほか、自然の中を散策できるトレイルコース「ザ・ハビタット」も整備されている。
コースの途中には、熱帯雨林の真ん中にかかる吊り橋「キャノピーウォーク」や空中回廊「ツリー・トップ・ウォーク」などがあり、視線を変えながらペナンの自然を体感することができる。運が良ければ、目の周りが白い野生のダスキールトン(シロマブタザル)を出会えることもあるという。
最終日、ペナンで人気のリゾート「シャングリ・ラ・ラサ・サヤンペナン」に宿泊した時、プールサイドでそのダスキールトンに遭遇したのには驚いた。「あの猿は、ここの古くからの住人です」とセールディレクターのチュン・キット・シオン氏。「早くもっと多くの日本人の方にも会ってもらいたいです」と日本市場の回復に期待を寄せた。
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