フィジーがメガFAM、直行便再開で日本市場へ期待高まる
ロケ地訪問や環境保全、幸福度までリゾート以外のテーマも多彩
天国と呼ばれる秘境の島、ヤサワ
諸島最大のヤサワ島にあるヤサワアイランドリゾート&スパへはナンディから空路で30分、船で5時間。ヤサワは“天国”を意味し、フィジー北西端にあって観光開発の手が及ばない秘境だったため手つかずの自然が残る。ターコイズとヒスイ色のリーフに囲まれた面積32平方キロメートルのヤサワ島には伝統的な生活を保つ6つの村があり、同リゾートはブクマ村酋長との合意のもと1981年に開業した。村の住民が建設から関わり、現在も従業員はほぼ村民とコミュニティと良好な関係を保つ。建設当時から勤め、語り部でもある名物スタッフもいて、日々客人をもてなしている。
リゾートは、学校の休み期間以外は子どもを受け入れてなく、基本は大人のための静かな施設。島には11のプライベートビーチがあるため、誰にもすれ違うことなく完全プライベートのビーチピクニックもでき、挙式にも対応する。ビーチフロントに立つ18のブレからそのまま海に行け、テラスにあるシャワーを浴びて部屋に入れる作りだ。今後、プールなども新設する予定だそうだが、現在もプライベートプール付きの特別なハネムーンブレもある。食事には釣りの技に長けるヤサワの村民が獲った新鮮な魚やロブスター、マッドクラブがテーブルに並ぶのも大きな魅力だ。
きれいな海とサービス、ヤサワだけのブルーラグーン体験
ヤサワアイランドリゾート&スパでは、ビーチピクニックはじめマリンスポーツ、そして村の訪問など各種のアクティビティが宿泊料金に含まれている。人気があるのは映画「青い珊瑚礁」(1980年)にも登場した通称ブルーラグーンケーブへ行くツアーで(村に払う料金が別途必要)、ヤサワ諸島に来る人だけの特別な体験となる。
催行は天候次第だが、リゾートからボートで45分、ヤサワ島南端のサワイラウ島にある鍾乳洞の天然プールに飛び込み、さらにガイドの誘導で水中のトンネルを潜るともうひとつの洞窟が現れる。フィジーの神ウルティニ最後の休息地といわれる、天井から光が差し込むラグーンで神秘的なスノーケリング体験ができる。
同リゾートの顧客層は豪州、米国からの宿泊客が多く、ヨーロッパからは日本との組み合わせで訪れるイタリア人が多いという。ディレクターのジェームズ・マカン氏いわく、「きれいな海とフレンドリーなフィジー人たちと出会える離島はフィジーらしさに溢れている」と離島の魅力を訴える。部屋数が少ない離島リゾートのならではの、ゲストを名前で呼ぶといったおもてなしもリピーターの心を掴んでいる。