現地レポート:ワルシャワ、ショパンが生きた街

  • 2016年10月25日

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世界遺産と街に染み込む歴史の記憶

旧王宮の豪華絢爛な大会議場は現在も首脳会議やコンサートの会場として利用される 旧市街の中心にある市場広場。中世の姿そのままに再現された  かつてヨーロッパの王国として栄えたポーランドは、列強による分割の憂き目に遭いながら自国の文化を守ってきた。第2次世界大戦中にはワルシャワ市民がナチスドイツに蜂起して王室の美術品を守り、戦後は瓦礫と化した旧市街を自分たちの力で細部に至るまで再建した。これにより、ワルシャワ歴史地区は復元文化財として1980年に世界遺産に登録された。

「ポーランドのベルサイユ」といわれるヴィラヌフ宮殿。バロック庭園と豪華な美術品が並ぶ宮殿内も見応え十分  王室の繁栄から戦後の再建までワルシャワが辿った歴史を見ることで、ワルシャワ歴史地区の価値がわかる。現在は博物館となっている旧王宮では、政治経済の中心として役割を果たした豪華な部屋の数々が見られる。戦後街を再建する際に参考にしたイタリアの風景画家カナレットの絵画も展示されている。

 このほかにも、17世紀末にポーランド王のヤン3世ソビエスキが建てた夏の離宮のヴィラヌフ宮殿、18世紀に最後の国王ポニャトフスキによって造られた湖に浮かぶワジェンキ宮殿などに華やかなりし時代が偲ばれる。

自由を求めて闘った人々の記録を展示するワルシャワ蜂起博物館。平日でも多くの人が訪れる  なぜワルシャワ蜂起が起こり、どのような結果に終わったか、当時の現状や市民の暮らしを豊富な資料で説明しているのがワルシャワ蜂起博物館だ。米軍が撮った写真をもとに制作した、空襲後に廃墟と化したワルシャワの3D動画も見ることができる。

 街の中心にそびえ立つ文化科学宮殿は「スターリンの贈り物」と称される、共産主義時代のワルシャワを象徴する建物。街を見渡す展望エリアが知られているが、さまざまな大きさの会議室やホールを備える多目的施設でもあり、ミーティングで利用することも可能だ。