LCC3社、SNSや比較サイトの活用などで意見交換-WIT Japan

  • 2014年6月17日

各者が比較検索サイト重視、旅行会社への関心も

CAPAエグゼクティブ・チェアマンのピーター・ハービソン氏  OTAと比較検索サイトのどちらを重視するかについては、マーフィー氏とパーク氏に加え、シドニーに拠点を置く航空業界シンクタンクのセンター・フォー・アジア・パシフィック・アビエーション(CAPA)で、エグゼクティブ・チェアマンを務めるピーター・ハービソン氏の3氏が、比較検索サイトを重視する考えを表明。中でもハービソン氏は、「一消費者としても比較検索サイトを重視する」と強調した。一方、鈴木氏は両方との関係を大切にしたいとした。

 OTAや比較検索サイト以外の販売チャネルについては、マーフィー氏がモバイル用アプリ、パーク氏が従来の旅行会社の動きに注視する考えを表明。鈴木氏はモバイルにも注目しつつ、「マルチチャンネルによるアプローチで、顧客とどのような関係を構築できるか」を重視し、旅行会社との関係も重視するとした。一方でハービソン氏は、「どうすればGDSをより効率化できるか」に関心を示した。

ロイヤルティ戦略、各社が取り組みを模索

   セッションでは、ロイヤルティプログラムについても意見交換がおこなわれた。鈴木氏は「リピーターにはより多くの褒賞を与えたい」と述べ、マイレージなど複数のプログラムを用意していることを説明。情報発信にはEメールやSNSを活用していると語った。パーク氏は、7Cが5年前にフリークエントフライヤープログラムを開始したことについて述べたが、今後、独自のプログラムを確立するか、それとも他社と提携してデータベースを共有するかについては、検討段階にあるとした。

 マーフィー氏はロイヤルティプログラムについて、MMにおいても「長期的な計画はある」と伝えた上で、「従来の航空会社の真似ではいけない」との見解を示し、何らかの差別化をはかる考えを示した。ハービソン氏は、LCC各社のロイヤルティプログラムの中では、エアアジア(AK)のプログラムを評価したものの、「これが、という会社はない」と語った。