ガルーダ、ビジネスと訪日強化-羽田増便も視野に

  • 2012年7月30日

▽インバウンド強化、富裕層ターゲットに

  また、GAはインバウンドにも積極的に取り組んでいく。日本政府観光局(JNTO)によると、2011年の訪日インドネシア人の数は6万1911人。GAでは2015年までに30%増へ広げたい考えだ。現在、GAのアウトバウンドとインバウンドの割合は8対2だが、今後インバウンドの割合が広がる見通し。ただし、GAマーケティング部の児玉優子氏によると、アウトバウンド向けの提供座席数が減少するのではなく「今までの空席を補う意味でもインバウンドをやっていきたい」との考えだ。

 児玉氏によると、インドネシアでは続く好景気で中所得者層から富裕層の幅が拡大。特に富裕層を中心に日本への旅行を検討する機運が生まれているという。また、日本のアニメや文化に興味を持つ20代から30代の若者層も多く、需要が見込めるとの考えだ。

 すでに現地旅行会社やメディアを対象にファムツアーを実施しており、今秋にはJNTOとともに現地で旅行会社向けの商談会もおこなう予定だ。現地旅行会社のパッケージツアーも量は少ないが造成されているといい、パッケージ、FIT双方で伸びが見込めるとの見通しだ。


▽羽田路線好調、L/Fは80%-13年以降の増便も視野に

 記者会見では、4月28日に就航した羽田/デンパサール線についても言及。好調に推移しており、夏のピークシーズンのロードファクターは80%以上を記録した。和田氏は、週末を利用したショートステイなど「(深夜便利用で)今までになかった旅行が提供できるのでは」と述べた。

 また、児玉氏は、バリ島の棚田の景観が今年、世界文化遺産に登録されたことで「今後新たな観光ポイントになるのでは」と期待を示した。同氏によると、羽田線はGA全体の機材繰りや路線展開を考慮しつつ、2013年以降にデイリー化を視野に入れて増便を検討していきたい考えだ。