現地レポート:バルカン半島4ヶ国周遊、FIT向けにテーマのある旅を

  • 2013年4月16日

バルカン半島で複雑な歴史と世界遺産をめぐる
新デスティネーションとして高い潜在力

石畳の旧市街が魅力的なマケドニア

オフリド湖周辺には遺跡がたくさんある。ローマ風のコロッセオでは今でもコンサートなどが行われるそう  イスタンブールで乗り継いで、まず降り立ったのはマケドニアの首都スコピエ。共産主義時代の建築物や地震によって崩壊した駅舎、マザー・テレサ記念館などが主な観光素材で、半日ですべて歩いて巡ることができる。古い石畳の町並みがそのまま残る旧市街はお土産物屋やレストランが立ち並んでおり、自由に散策できる時間を設けると喜ばれそうだ。

カネヨ教会。世界遺産といえどもシンプルに手つかずなところが通好み  その後向かったのは世界遺産オフリド湖。アルバニアとの国境にまたがって位置する風光明媚な湖で、透明度も高く夏場などは人気のリゾートであろうことがうかがえる。こちらも石畳の旧市街散策がおもしろく、レトロな雰囲気のお店が立ち並ぶおしゃれな雰囲気だ。カネヨ教会や聖ナウム教会といったキリスト教遺跡が多く、オスマンの破壊を逃れたモザイク画が数多く残っている。


鎖国時代の「トーチカ」が残るアルバニア

アルバニアの首都ティラナ。共産主義時代を思わせる大通りと建物  次に訪れたのは「ヨーロッパ最後の秘境」アルバニア。周囲のバルカン諸国と同様共産主義国だったが、時の指導者たちのイデオロギーへのこだわりから旧ソ連や中国とさえも国交を断絶して事実上鎖国状態に。仮想敵国を設定して国中に75万にも及ぶトーチカを設置した。このトーチカはアルバニアらしさの象徴となっており、のどかな田園風景の中にたたずむ様子は非常にユニークだ。

クルヤはアルバニアの英雄スカンデルベグゆかりの地  アルバニアでは世界遺産ベラット、アポロニア、クルヤ、首都ティラナなどを訪問。共産主義時代の名残を感じさせる巨大な建築物や城塞、石畳の旧市街、フレスコ画の残る教会遺跡などが見どころとなっている。モスクやベクターシ教会などの遺跡も多い。モスクは今も利用されており、内装の美しいものも多いので立ち寄ってみるのもいいだろう。観光客でも中まで招き入れてもらえることも多かった。

アポロニアの近くにあるトーチカ。コンクリート製の防御陣地で、あちこちに点在する  アポロニアは今回視察した中で唯一、ギリシャ由来の遺跡である。見つかっている部分はほんの一部で、大部分はまだ地中に埋まっている。人里離れてぽつんと遺跡があるのだが、観光客向けにレストランもありトイレ休憩にも使えるだろう。近くに大きなトーチカがあるほか、遠くの山の中腹には武器庫が設置されているのが見えるので、そうした情報もガイディングに取り入れたい。