日本航空の国際線新シート、「最高品質」の機内実現

  • 2012年10月4日

 日本航空(JL)が9月13日に発表した、長距離国際線に導入するボーイングB777-300ER型機の新座席は、「1クラス上の最高品質」がテーマ。2008年以来4年ぶりに国際線全クラスで座席を刷新し、居住性と機能性の向上をはかる。

 エコノミークラスとプレミアムエコノミークラスは座席ピッチを拡大。ビジネスクラスでは、JL代表取締役社長の植木義晴氏が「切なる望みだった」という、水平型完全フルフラットシートを導入した。ファーストクラスでは木目調のデザインに刷新し、個人モニターを大型化などで機能性を向上させた。植木氏が「我々の自信作」という新座席を、同時に発表した欧州、豪州、東南アジア線の機内食とともにフォトニュースで紹介する。

  • エコノミークラス「スカイワイダー」は座席ピッチを現行の約79センチから最大で約86センチに拡大。シートをスリム化し、足元スペースも最大約10センチ広げた。JL広報は「LCCとの差別化を意識した。エコノミークラスでは最高峰では」と自信を見せる

    エコノミークラス

  • 座席幅は約2センチ拡大しており、ゆったりとした座り心地だ。座席は現行より1度傾けており、リクライニングは3度まで可能。足元には国際規格のコンセントも用意した

    エコノミークラス

  • タッチパネル式の個人モニターは10.6インチ。USB端子やスマートフォンホルダー、ネット式ペットボトルホルダーもあり、収納性が高まった

    エコノミークラス

  • プレミアムエコノミー「スカイプレミアム」は座席ピッチを現行から約10センチ広げ、約107センチとした。シートスライド幅も約7センチ拡大。前席の背もたれが倒れてこないFIXED BACK構造だ

    プレミアムエコノミー

  • プレミアムエコノミーに座るJL代表取締役社長の植木義晴氏。新座席を「今ご用意できる最高の商品」と語った

    JL代表取締役社長の植木義晴氏

  • ビジネスクラス「スカイスイート」。水平型完全フルフラットシートは植木社長の「悲願」。ベッドの長さは最大で188センチ、ベッド幅は最大65センチ。ベッド時の足元幅は約53センチある

    ビジネスクラス

  • ビジネスクラスの座席配列は2-3-2。各座席を前後にずらすことで、全席で通路にアクセスできるようにした。通路席側にはサイドテーブル、窓側席と中央席にはモニター下のテーブルとオーバーヘッドシェルフを用意

    ビジネスクラス

  • 電動のパーティションを開けると、隣席の乗客とコミュニケーションが取れる。個人モニターは現行の15.4インチから23インチに拡大。パーティション横に収納された液晶タッチパネル式のコントローラーで操作可能だ

    ビジネスクラス

  • ビジネスクラスにはウィーヴァジャパンと共に開発したオリジナルマットレスと枕を用意。腰の部分や枕の両端の硬さを硬めにするなど、細かい調整により寝心地のよさを追求した

    ビジネスクラスの枕・マットレス

  • ファーストクラス「JALスイート」は、デザインを木目調に刷新。液晶タッチパネル式のエンターテイメントコントローラーを導入している。脇の収納スペースも豊富だ

    ファーストクラス

  • ファーストクラスは書斎や寝室をイメージ。テーブルを動かせば商談も可能なスペースに早変わり

    ファーストクラス

  • ベッドの長さは199.4センチ、幅は最大84センチでシングルベッド並みの広さ。テンピュールの寝具を用意した

    ファーストクラス

  • プレミアムエコノミーとエコノミークラスは「JALキッチンギャラリー」と題し、日本全国の旬を取り入れたご当地メニューや、ブランドとのコラボレーションメニューを用意。13年1月から食器のデザインも変更する

    プレエコ・エコノミーの新機内食

  • 新しい機内食のコンセプトは「空の上のレストラン」。ファーストクラス・ビジネスクラスは「スカイオーベルジュ BEDD(ベッド)」と題し、4名のシェフがメニューを開発した

    ファースト・ビジネスの新機内食

  • ファーストクラスのメニューは、ミシュラン3つ星の「日本料理 龍吟」の山本征治シェフによるもの。成田/ロンドン、パリ、フランクフルト、ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルス線で、13年1月に、新座席を導入したB777-300ERの就航日から提供をはじめる

    ファーストクラスの機内食