危険と言われたミャンマー旅で見えたもの-KYOTOyui 近藤芳彦氏

  • 2024年10月10日

 KYOTOyuiの近藤芳彦です。今回は9月初旬に初めて入国したミャンマー滞在の話しを書かせて頂きます。

 何故ミャンマーに行く事になったのかと言うと、大変お世話になっている方と毎年色々な場所でお会いし、その地の美味しい食事をさせていただいているのですが、次は海外でという事でミャンマーになりました。また折角の機会なのでミャンマー在住の経営者仲間に会うために行くことにしました。

 さて、ミャンマーに行く前、タイで仕事があったのですが、バンコク在住の経営者仲間からミャンマーに行く事に対してかなり心配の言葉を頂いておりました。

「近藤さん、先日イオン子会社の駐在員が拘束されたように、情勢がかなり危ないと思いますよ!」
「ミャンマー行くんですか~!いま危ないって聞いてますよ!」
などと言われ、ミャンマーに行く事に対して殆どの人が危険を訴えてきたのです。

 ただ、ミャンマー在住の経営者仲間からは特に何も言われなかったので、「まぁ~大丈夫だろう!」と思いながら初のヤンゴン国際空港に降り立ち、今回一緒に食事をする方が先にミャンマー入りされていたので、心配をしていただき空港まで迎えに来て頂きました。

 空港からホテルに向かう車内で聞いた話もやはり、「今回ミャンマーに来た目的の場所へは行けなかった」とのお話し。現地に詳しい方から流石にそこへは危険だからやめといた方が良い。との話で、中止にされたようです。

 その話を聞き不安にはなる一方...翌日にはミャンマーと言えば!「シュエダゴンパゴダ」という事で、通訳ガイドさんがスリに気を付けるようにと言われながら素晴らしい寺院をこと細かくガイドしてくれました。

 そこで感じた事は、積極的に寄付をされているという信仰心の厚さと、子供たちの笑顔が素敵だなぁ~と思える場所でした。日本語が話せる子供たちと会話をした時に、日本の都会では見なくなったとても純粋無垢だなぁ~と感じられる素晴らしい子供たちでした。

 その日の夜は外食で日本と変わらずその地の美味しい食事とお酒をいただくことができ、危険な国だと思えない時間を過ごし、ホテルのBARでも楽しく飲んでいました。

 翌日3日目を迎えた日、ミャンマー在住の方にお会いするためGrab(配車アプリ)を使ってちょっと不安を感じながら会社訪問をさせて頂きました。先ず事務所でミャンマーのお話しを聞いていたのですが、行く前に聞いていた危険な話しやガイドさんのスリの話しとは真逆の事を言われました。

 永年在住されている方からの言葉なので納得いく話ばかりでした。「ミャンマー人はとても良い人達です!」、「軍は危ないけど信仰心の厚いミャンマー人は悪い事はしない!」、と言われており危険な国とは感じられない発言や行動をされていました。

 在住仲間から「女性だから一人乗車はやめておいた方が良いよ!」と言われながらも、普段から流しのタクシーをよく利用されており、私たちと一緒に移動した時も流しのドライバーさんに昼食場所まで連れて行ってもらったのですが、とても感じの良いドライバーさんだったのでチャーターしたいと交渉されるほどミャンマーを愛し、ミャンマー人を信じておられるからこその行動だと思いました。

 食事の後、ミャンマーの資源である宝石を見に連れて行っていただき、そこで見た種類の多さにビックリでした。日本の国石でもある「翡翠」はミャンマーが最大産地と言われる国だと知り、とても親近感を感じることも出来ました。

 さて最後に私が今回皆様にお伝えしたい事は大きく2つあります。

 2011年、チャオプラヤー川流域で甚大な被害を出したタイに当時私は仕事で行く事が決まっており、周りから「いま行くと大変では?」とマイナスな事ばかり耳にしたのですが、行ってみるとバンコク市内では変わらない日常で普段通りの活気があった事を思い出します。

 一つ目にお伝えしたい事は、「誰と旅をするかで景色が変わる」と実感できたミャンマー滞在でした。お伝えしていた通り行く前に耳にした「危険!!」と言われた言葉、旅行客には当たり前に言われる事だと思いますが「スリに注意!!」などを聞くと、ミャンマーは危ない国だと印象に残ります。

 しかしミャンマー在住の経営者仲間は信仰心の厚いミャンマー人を訴え、純粋無垢な子供たちの話しも聞かせてもらうとミャンマーってとても素晴らしい国だと印象付けられます。「百聞は一見に如かず」と言われますが、他人の話しよりも先ずは自分の目で見て感じる事!そして悪い情報を聞くのも大切だと思いますが、何よりも良い情報も必ず聞くべきだと思います。

 二つ目に、ミャンマー人の子供たちを見て感じたのですが、私たち自身が自信を持てる日本を目指し、誇りを持てる日本を築き上げないと憧れて頂いている海外の子供たちに申し訳なく思います。私たちインバウンド事業を営む者として、先ずは私たちから意識を変えて憧れ続けてもらえる日本を目指さないと、今後のインバウンド事業は成り立たないと思います。

 海外に行くと日本人として襟を正さないと行けないなぁ~と毎回感じるのです。皆さんは海外でどんな事を感じ、インバウンド事業を営む者として何を考えられているか?を教えていただけると幸いです。

近藤芳彦
株式会社KYOTOyui代表取締役。トラベル京都代表。京都観光サポーター。1972年3月生まれ、大阪トラベルジャーナル旅行専門学校卒業後、旅行会社に3年ほど勤めるが、結婚を機に退職し、その後は他業種に就いたものの2006年に旅行業を立上げ、2016年には法人の観光業を営んでいる。趣味は「旅×仕事」です。