宮城県・秋保(あきう)温泉は、日本三大御湯の一つという名湯。そこに星野リゾートの温泉旅館ブランド「界」の宮城県初進出となる「界 秋保」が2024年4月25日にオープンした。名取川の渓流を見下ろし、ロビーや客室の大きな窓から望む景観は見とれる美しさだ。
全49室、渓流ビューのご当地部屋「紺碧の間」で、紺碧色のフレームで切り取られたような景色を楽しめ、仙台ガラスのアートや伝統工芸品の白石和紙が彩を添えている。大浴場では、源泉2本を引いた自家源泉かけ流しの「あつ湯」に「ぬる湯」と露天風呂で寛げる。また、仙台駄菓子や地元のワインなども提供されるトラベルライブラリーには、足湯テラスが設けられている。夕食は、名物である牛肉や海の幸とご当地の食文化を生かした会席料理。伊達な宴の追体験を楽しむご当地楽という催しもあって、休日を満喫できる。
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仙台七夕まつりの短冊のイメージで飾られたエントランス。界 秋保の界の文字は赤い秋保石に白で描かれている。
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緑の絨毯がそのまま窓の向こうの緑に続いていくようなロビーの眺めに目を奪われる。
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名取川をイメージしたカーペットの渡り廊下で別棟にある大浴場へ。
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大浴場男湯。手前が源泉掛け流しのあつ湯、奥がゆったりと湯に浸かれるぬる湯。
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温泉旅館ブランドの界の「うるはし現代湯治」のプログラムの一つ、温泉の歴史や効果的な入浴法を教えてくれる。
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定員2名和室は、渓流を望むスタンダードタイプ。58㎡。ピクチャーウィンドウの緑が映える紺碧の間。1泊2食付き1人31,000円〜。
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定員4名和室、87㎡のゆとりの広さ。名取川の眺めをじっくりと楽しめる小さな書斎も設けられている。1泊2食付き1人38,000円〜。
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定員8名特別室、115㎡あって1室のみで、伊達政宗の兜の三日月をモチーフとした照明にコーナーソファで寛げる造り。
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特別室には2つの独立したベッドルームがあり、各4つまでベッドが入る。
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特別室には、ツインルームに内風呂も備え、部屋内でゆっくり過ごせる。
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名取川の渓流を望む「せせらきラウンジ」には、仙台駄菓子や上生菓子が置かれ、季節のお茶のおもてなしも。
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せせらきラウンジに置かれた江戸時代からの伝統菓子。車で5分ほどのところにある「秋保ワイナリー」のワインや地元のクラフトジンも
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せせらきラウンジのテラスには足湯が設けられており、名取川を眺めてくつろぎの時間を過ごせる。
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夕食後には、せせらきラウンジのテラスで仙台ゆかりの演奏家による生演奏が楽しめる。この日は葦笛の演奏。
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夕食の先付けは、仙台麩に牛テールと仙台味噌のリエットを載せて楽しむ。特別会席の台の物は、牛肉でウニを包んで出しにくぐらせる贅沢な「⽜の⼭海俵鍋」。
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ご当地楽は、金色の日の丸輝く特別な部屋で。伊達正宗公の験担ぎにちなんだ掛け声と乾杯で参加の宿泊客どうしでお酒を注ぎ合う。
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朝、スタッフとともにうるはし現代湯治の一つで呼吸法やストレッチをアレンジした「渓流釣り体操」。この日はロビーで開催、晴れれば足湯テラスで。
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朝食は、仙台味噌の「芋の子汁」や吟醸豆腐、三角揚げとご当地の味を含めて、品数もたっぷり。
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秋保ワイナリーは、東日本大震災で宮城県唯一のワイナリーが流されたことを受けて代表取締役の毛利親房氏が立ち上げた。凝灰岩の一種である秋保石が混ざるテロワールでミネラル感のあるワインを造る。
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「界 秋保」の総支配人 上打田内 健三郎氏は「まず東北圏に愛していただけるように、そして広域の方に秋保の魅力を知っていただけるように。たくさんの方をお迎えする準備を整えました」と心意気を語った。