IHG、新ブランド「voco大阪セントラル」を23年に開業、日本市場はライフスタイルと宿泊特化に勝機
IHGホテルズ&リゾーツ(以下、IHG)は、都内でおこなわれた記者発表会で日本初進出なるブランド「voco大阪セントラル」を2023年に開業することを発表した。客室数は191室でレストランやカフェ、フィットネスジム、ミーティングルームを完備。立地は大阪メトロ淀屋橋、本町、肥後橋から徒歩数分圏内。IHGが大阪で展開する6軒目のホテルとなる。
2018年に誕生したvocoは、ライフスタイルホテルブランドとして現在世界で35軒を開業しており、開業予定まで含めると75軒となりIHGでは最速のブランド展開だという。メインコンセプトは「ようこその気持ちを-Come on in」「自分らしく過ごす時間-Me time」「ソーシャルスタイルのレストラン-voco life」で、これまで同社が日本で提供していなかった自宅にいるかのようなカジュアルなくつろぎを提供していく。
voco大阪セントラルでは100%リサイクル素材を使用した寝具や成分解性のコーヒーカップ、リサイクルが難しいアメニティは採用しないなど地球環境に配慮しており、多様な文化の尊重や二酸化炭素の排出削減などIHGが掲げる「Journey to Tomorrow」に則り責任ある未来の旅行を創り上げていくとしている。
会見で同社マネージングディレクター日本&マイクロネシア兼IHG・ANA・ホテルズグループジャパン最高経営責任者のアビジェイ・サンディリア氏は「モダンな旅を求めている全世代のお客様のニーズにお応えしたい」と述べ、大阪という場所であることから訪日外国人、日本人、レジャー、出張など「全てがターゲット」と意欲を示した。
日本市場についてサンディリア氏は「ライフスタイルセグメントとクオリティの高いリミテッドサービス(宿泊特化型)のホテルブランドに非常に大きな機会がある」と述べた。ライフスタイルセグメントは需要の成長が高く、また宿泊者がライフスタイルホテルを求める場合、インターナショナルブランドホテルを好む傾向があるという。しかし日本はインターナショナルブランドホテルのシェアが5%ほどで、世界市場の約25%と比べると小さく、このギャップに「最大の勝機がある」としている。
またリミテッドサービス(宿泊特化型)のホテルの需要も高く「インターナショナルブランドに切り替えることができれば、新しい価値を提供することができ今の数を倍にしても成長すると考えている」(サンディリア氏)と述べた。
会見の最後にサンディリア氏は、「日本で最も多くの都道府県で事業を展開する外資系ホテル企業としてのポジショニングを目指し、さらに様々な地域にホテルをオープンしていきたい」と意気込みを示した。尚、IHGは2020年1月以降、11のホテルを開業しており、今後は「インターコンチネンタル沖縄美らSUNリゾート」「リージェント京都」「シックスセンシズ京都」の開業を予定している。