2月の宿泊業の倒産は3件で負債総額24億7200万円、大型倒産が負債総額を押し上げる-TSR調査

  • 2022年3月9日

 東京商工リサーチ(TSR)によると2月の宿泊業の倒産は前年同月比62.5%減の3件で、2021年9月より6ヵ月連続で前年同月を下回り、2002年以降で過去最低だった。負債総額は24億7200万円で4ヵ月ぶりに前年同月を上回った。負債総額10億円以上の大型倒産が1件で総額を押し上げた。

 山一観光は大分県日田市天ヶ瀬温泉で「みるき~すぱサンビレッヂ」を運営。ピーク時の1997年4月期には売上高8億円だったが観光客の減少により、近年は年間売上2億円台で推移していた。

 新型コロナによる緊急事態宣言中の休業や令和2年7月豪雨による玖珠川の氾濫で、周辺の幹線道路や施設が被害を受けたことにより天ヶ瀬温泉への観光客も急減した。2021年4月期には売上高7000万円まで落ち込み、コロナ禍により業績回復も見えず事業継続を断念し、大分地裁日田支部に破産を申請した。負債総額は23億5100万円で大分県のコロナ関連倒産としては最大の負債額。

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