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【コラム】2022年観光需要大胆予測

 今年も残すところ僅かとなり、当コラムも来週の総括が今年最後となります。

 コロナ発生後、何度かこのコラムにて独自の需要予測を発表させていただきましたが、恥ずかしながら、予想はかすりもせず、完全に外してしまいました。また、最近お会いした方からは「需要予測は無意味」「立てるなら楽観・中間・悲観の3シナリオ(それぞれの想定への戦略や計画)が必要」との声も頂いております。

 その通りだと思う反面、仕事柄、観光産業に携わる様々な立場の方からお話しを聞かせて頂く機会が有る、産業特化型のメディアだからこそ、お聞かせ頂いた情報も参考に「需要想定」を再度、懲りもせず掲載させて頂きます。

旅行者数ベース2022年(1月~12月)年間想定 ※2019年対比
国内宿泊旅行需要(観光・業務含む)⇒75~85%
海外旅行需要(観光・業務含む)⇒15~25%
訪日需要⇒5~10%
※セグメント毎の定性的な想定は以下の通りとなります。

2022年(1月~12月)需要想定 国内旅行 海外旅行 訪日
期間 環境想定 観光 業務 観光 業務
第1四半期(1月~3月) 新株等による感染再拡大 第六波発生により、回復にブレーキはかかるものの、四半期合計では一定の需要は残る 国内外の感染再拡大により、需要はほぼ見込めない
第2四半期(4月~6月) ブースト接種率向上、治療薬実用化等により収束局面へ移行 回復基調が鮮明となり、GoToキャンペーン効果とも相まって需要急増 コロナにより延期となっていた待機出張需要により急回復 日本人の出入国規制が緩和・撤廃され、コロナ収束フェーズの国や地域への需要が一部回復 日本人の出入国規制が緩和・撤廃され、待機出張需要により短期的には一定の需要発生 赴任・留学・特定技能者等の待機需要のみ発生
第3四半期(7月~9月) コロナ収束を実感 GoToキャンペーン終了とコロナ終息実感・宣言が相殺され、コロナ前と同水準の需要まで回復 待機需要終了、オンラインとのハイブリッド化やコストセーブが影響し限定された需要に留まる 渡航国や地域が徐々に拡大し、更に需要が回復 待機特需終了、オンライへの代替やコストセーブにより限定された需要に留まる 限られた国からの観光・業務目的需要が見られるようになるものの、年内は限定的な需要に留まる
第4四半期(10月~12月) コロナ収束宣言

 今回の予想は「過小だった」と言う結果で終わり、来年の同時期に読者の皆さんに当コラムでお詫び出来ることを強く願っています。

岡田直樹
㈱エフネス代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人。27歳でエフネスの前身㈱ルゥエストを創業し、31周年にあたる今年に至る。旅行素材のホールセール、観光関連企業への決済サービス提供、緊急対応代行、業界誌トラベルビジョン運営等々、主に観光産業内のB2B事業に携わる。
㈱ティ・エス・ディ代表取締役、一般社団法人インバウンドデジタルマーケティング協議会理事、㈱ミックナイン社外取締役​