7月の旅行業倒産は1件、1-7月の累計は19件でコロナの影響受け増大の傾向-TSR調査

  • 2021年8月13日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、7月の旅行業の倒産は4ヶ月ぶりに前年同月を下回り1件だった。負債総額は9700万円で2ヶ月ぶりに前年同月を上回った。

 倒産したイー・ピー・アイ・トラベルは法人や一般客を対象に体験型ツアーなどの企画・手配をしており2009年3月期には売上7億7908万円をあげていた。しかし2018年3月期以降は売上5億円を割り込む状況で、従業員の横領で多額の特別損失を計上し債務超過になるなど財務状況は悪化していた。

 2020年からは新型コロナウイルスの影響により旅行需要が減った影響で6月30日に事業を停止、その後2021年7月21日に東京地裁より破産開始決定を受けた。

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2021年1-7月の旅行業の倒産の約9割が新型コロナウイルスの影響

 TSRは1月から7月までの負債1000万円以上の旅行業倒産が、前年同期比11.7%増の19件で、3年連続で同年同期を上回ったと伝えた。倒産した19件のうち新型コロナウイルス関連の倒産が17件となり時間の経過とともにコロナ禍の影響が深刻さを増しているとした。


東京商工リサーチのウェブサイトより抜粋

 負債額別に見ると、1億円未満が9割を占め、小規模事業者には経営体力に乏しく、コロナ禍の長期化に耐えられなくなった倒産が増えている。また原因別では、不況型倒産が9割となり、コロナ禍の業績悪化を原因とした倒産が圧倒的となった。


東京商工リサーチのウェブサイトより抜粋

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