グアム政観、Get Up And Moveセミナー開催、ワクチン接種付ツアー「Air V & V」は日本人も対象に
グアム政府観光局(GVB)は6月29日~7月2日の4日間、旅行業界対象の「Get Up And Moveセミナー2021」をオンライン開催した。各日1時間~1時間半のプレゼンテーションをウェビナー形式で行い、4日間で1000人以上がセミナーを視聴。GVBや現地の観光関連事業者らがグアムの新型コロナウィルス感染症対応の状況や観光事業者の動向に関する最新情報を紹介した。
開催初日の6月29日には、GVBのミルトン・モリナガ理事長とカール・グティエレス局長が相次いで挨拶し、日本市場の回復にかける強い思いを述べた。モリナガ理事長は「グアム政府認定及びWTTCセーフ・トラベル・スタンプの認証を通して、観光関連事業者における新型コロナウィルス感染症対策を促進しており、多くの事業者が認証を受けることで安全な旅行環境を実現している」と説明。さらに「グアムの観光産業にとって日本は最も古いパートナーであり、19年には67万人もの日本人が来島した」と日本との絆を強調した。
グティエレス局長は、グアムのワクチン完全接種率が6月27日時点で成人人口(16歳以上)の75%に達しており、7月21日までに接種率80%以上の達成と集団免疫獲得という目標に向け着実に前進していることを紹介したうえで、「接種率の高さはグアムを安全な島にする地域および地元民の強い意志の表れ」と説明し、島を挙げて安全への取り組みを進めるグアムの努力に理解を求めた。
GVBのプレゼンテーションでは、6月28日時点でグアム政府認定及びWTTCセーフ・トラベル・スタンプについてグアムの110の事業者が認証済みであると報告。また入国手続きの簡素化と迅速化を図る電子税関申告書(EDF)が3月25日からスタートしていることに加えて、6月15日からはモバイル対応も可能になったと紹介した。
入国制限については、基本的に入国後に政府施設での10日間の検疫隔離が必要だが、ワクチン接種完了者は免除されるほか、6月19日からは到着72時間前までのPCR検査か抗原検査による陰性証明があればホテルでの隔離が認められるようになると説明した。また感染拡大防止策として開発した追跡アプリ「グアムCOVIDアラート・アプリ」の日本語版も用意されており、GVBでは日本人旅行者に対してアプリの利用促進を図っていく考えだ。
さらにワクチンツーリズムの一環として進めているワクチン接種付きツアープログラム「Air V & V」が、当初は対象外だった日本人も対象に含まれることになったことも紹介された。
滞在先となるプログラム参加ホテルは、ドュシタニ・グアム・リゾート、グランド・プラザ・ホテル、グアム・リーフ・ホテル、ホテル・ニッコー・グアム、ハイアット・リージェンシー・グアム、レオパレス・リゾート、ロッテ・ホテル、PICグアム、ロイヤル・オーキッド・ホテル、ザ・ツバキ・タワーの10ホテル。
プログラムは空港送迎、宿泊、食事、ワクチン投与などを含むオールインワンパッケージで販売される。GVBの金子宗司日本代表は「ワクチン接種やPCR検査をホテルで受けることができ移動の心配がなく、ワクチン種類もファイザー、モデルナ、ジョンソン&ジョンソンの3種類から選択できる。日本の旅行会社にもぜひプログラムを販売してほしい」と呼びかけた。
GVBのPR及びマーケティング計画については、マーケティング代理店を務める新通SPが説明。それによると日本/グアム間の旅行需要回復のため、まずは日本在住の米国人に対する「Air V & V」のプロモーションや、グアム入国がスムーズなワクチン接種済み日本人を対象に旅行促進を開始。その他の日本人に関しては、グアムとの間にすでにエンゲージメントが存在する公式SNSのフォロワー約8万人にアプローチするところから取り組みを強化する方針だ。このほか#instaGuamキャペーンの再開や、Weekly Guamを通じた最新情報の発信、若年層の取り込みのため8月からのTikTok開設も予定している。またグアム政府認定及びWTTCセーフ・トラベル・スタンプの認定企業の説明を週に1回か2回実施し、グアム旅行の安全性を訴えていく。