ポストコロナを見据え、より日本を楽しんでもらえる事業を展開-グローバルWiFiサービスのビジョン代表 佐野健一氏

今はジャンプの前にしゃがんでいる期間
事業基盤を活かした取り組みで飛躍へ 情報サービスやグランピング事業進出も

-グローバルWiFiのレンタル件数がコロナ前の2019年の水準に戻るのはいつ頃だと予想されていますか。

佐野 2019年の状態に戻るのは少し時間がかかると思いますが、今後一気にワクチンの普及が進むと考えています。他国の様子を見ていると、例えばワクチンが普及しているアメリカはすでに100%国内旅行は戻っていて、メキシコや中南米といった近隣国が中心ですが、海外旅行も30%まで戻っているんですね。イギリスでも海外旅行が解禁されました。その流れから、日本では2022年の夏には復活するのではないかと思います。

-日本に来られる外国人に関しても同じようなタイミングだとお考えでしょうか。

佐野 そうですね。各国のワクチン普及状況や入国に対する姿勢に依存していくと思いますが、各国の行きたい国ランキングでは日本が1位になっています。これはこれまで観光業界の皆さんが行ってきたインバウンドへの取り組みの成果が今でも続いていて、それが周りの国々に広まった成果だと思います。各国でワクチンが普及しコロナに対する恐怖がなくなれば阻害するものはなくなるので、アウトバウンドが復活すると同時にインバウンドも復活すると考えています。

 そして、中国の隣国である日本は、世界の中でインバウンドのアドバンテージが非常に大きい国だと思います。中国人の行きたい国ランキングでも現在は日本が1位になっています。あとは物理的な問題で、飛行機の便数があればあるだけ来ていただけると思っています。

 2022年の夏にはコロナ前と同じ水準に戻したい、コロナ禍で傷んだ経済を一気に立て直したいというのは、旅行業界の方々だけでなく政府も含めて、皆が本質的に思っていることだと思います。

-日本のワクチン接種が他国より遅れると航空路線が他国に流れ、なかなか日本に路線が戻ってこないのではないかという不安もあります。

佐野 菅首相はワクチン接種について1日100万回が目標と言っていますが、私は100万回以上いけると思っています。ワクチンの打ち手として歯科医師や薬剤師の方々も検討して医療体制を強化しているので、あとは接種会場でのルールをどうするかだけですね。ワクチン接種は加速度的に進むと思っているので、そこについてはまったく危惧していません。

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