カナダの「今」を駐在員の視点から-州毎に進むワクチン接種、ワクチンパスポートへの動きも
ナイアガラ
オンタリオ州では未だ感染者数が多く、感染状況は改善しているものの、変異株の流行や医療体制の逼迫など予断は許さない状況であることから、5月20日までだった在宅指示が6月2日まで延長されました。
飲食店は店内での食事は不可、デリバリーかテイクアウトのみとなり、小売店は店内にて買い物はできず、ゴルフ場もクローズとなっています。屋外でも家族以外で集まることは禁止されています。
ナイアガラの滝の周りは静か。レストランは90%以上、アトラクションは100%クローズしています。今後ワクチン接種が順調に進んで感染者数が減り、観光シーズンである夏までにはビジネスが再開できるようになることが期待されています。
カナディアンロッキー
1月に高齢者接種が始まり、現在は州民全員が予約可能となりました。5月初旬現在、アルバータ州では人口の40%である180万人が1回目のワクチン接種を済ませています。5月中旬から下旬までには州民の第1回接種が終了する見込みです。第2回接種を終えた人は10%に満たない32万人です。
アルバータからカナダ国内旅行に関しては特に規制はないものの、移動先の州の旅行規則に留意するよう勧告されています。
バンフは週末と連休時の来訪は控えて欲しいと呼びかけていますが、カルガリー、エドモントン周辺からの来訪者が少なくありません。
ゴルフ場、スキー場(サンシャイン)、ハイキングトレイルなどはオープンしています。しかしながら、ゴルフ場では5月連休まで1組、同居家庭2名までとの厳しい規制が出ています。
プリンスエドワード島
プリンスエドワード島州では5月初旬現在、現感染者は9名のみ、いずれも州外者で自主隔離を行っています。ただ最近、コロナ疲れからか、自己隔離のルールを守らずに出歩き、警察に逮捕されたり、10名以上の室内集会禁止を破り、1,000ドルの罰金を課せられる例もあります。
通常5月から観光シーズンが始まりますが、今年はクルーズ船の寄港もなく観光客も原則入境不可のため、観光客用のお店等の休業が目立ちます。グリーンゲイブルズハウスは6月1日から一般オープンとなりますので、活気は出てきました。
一般のお店やレストラン等、人数規制やマスク着用のルールはありますが、店内飲食も可能で、ごく普通の生活に戻ったかのようです。
ワクチンは、5月5日時点で36.7%の人が第1回接種を終了、第2回接種終了は8.1%まで増加しています。16歳以上の人のワクチン予約も始まります。
プリンスエドワード島では現在50歳以上が薬局でのワクチン接種が可能となり、オンラインで簡単に予約ができます。接種をした知人の話によると、予約の時間に行き、ヘルスカードの提示と簡単な問診票に記入、注意事項を読み上げられてチクッと打ってもらうだけ。その後15分くらいは指定された椅子でアレルギー反応が出ないか待つことになりますが、それ以外はまったく待たされることもなくスムーズに終了したそうです。
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