【深セン現地レポート】急速な発展を遂げた未来都市の現状、香港との関係
深センに流れる人々
旧正月の過ごし方
旧正月のお年玉
深センは2,200万人以上の人口を誇っていますが、市民の多くは仕事のために深センで一人暮らしをしています。そのため深セン市民のほとんどが毎年旧正月には故郷に戻り、家族とゆっくりした時間を過ごしながら1年間のハードワークを労います。よって毎年旧正月の深センは、ゴーストタウンさながらの街並みです。正月が明けて仕事が始まると、再び大都会の喧騒を取り戻します。しかしながら、今年の旧正月はいつもと様子が違います。中国政府が新型コロナウイルスの感染対策の一環として移動制限を発表したためです。深セン市民のほとんどが故郷ではなく深センで孤独な新年を迎える事になりそうです。
深センの多くの企業は、帰省を断念した従業員を奨励するために現金やさまざまなサービスチケット発行など生活補助のプログラムを提供しはじめています。深セン竜華区政府もまた、労働者に対して一人3,000円分の電子マネーのお年玉を抽選の形で発行しました。旧正月の間、誰もが深センでの豊かな生活と娯楽を楽しめるよう美術館・アートギャラリー・観光名所は通常通り開館します。また、一部企業の調査によると、従業員のほとんどが深センでひとりで新年を迎えると決意したとのことです。筆者の友人の一人も、通常は毎年故郷に帰省していましたが、今年は彼の両親を深センに招待し数ヶ月ぶりの再会を楽しむ予定だと話していました。
最後に
40年の発展で、深センの観光産業は誕生から現在まで大きな変化を遂げました。インバウンドの観光客数は1979年の1,000人未満から2019年には1,000万人以上を記録し、国内最大級の観光地へと成長しました。
現在の観光産業は新型コロナウイルスの流行により一時的に低迷していますが、深センはIT産業が非常に発達している都市です。観光とITのコラボレーションによって深センの観光産業は再度急速な発展を遂げる事でしょう。新型コロナウイルス収束後の深センの更なる発展がとても楽しみです。