EXPO、小間数減も沖縄で予定通り開催-商談会は1月に延期
日本旅行業協会(JATA)は6月19日の定例記者会見で、日本観光振興協会(日観振)および日本政府観光局(JNTO)との共催により、10月29日から11月1日まで沖縄コンベンションセンターをメイン会場として開催する予定の「ツーリズムEXPOジャパン2020」を、計画通り実施することを説明した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって業界全体が打撃を受けていることなどに鑑み、出展小間数の目標を4分の3程度に縮小するものの、商談バイヤー130名、来場者2万7000人を見込むという。開催にあたっては、このほど沖縄県が改定した「イベント等実施ガイドライン」などを参考にしながら、感染拡大の防止に努める。
同イベントを「リゾートのみならず、あらゆる地域の観光産業復活の機会」と捉え直す観点から、イベント名称については当初の「ツーリズムEXPOジャパン リゾート展in沖縄」から「ツーリズムEXPOジャパン 旅の祭典in沖縄」に変更するものの、会場や日程などに変更はないという。JATA理事・事務局長の越智良典氏は会見の場で、「各県が実施しているキャンペーンなどの反応を見ても、旅行に対する渇望はある」と語り、多くの関係者が需要回復のための場として同イベントを活用することに期待を示した。
小間数については、日本に駐在事務所などがない海外からの出展者が減少する見込みや、「3密」の解消の観点などから、当初予定の約600小間を450程度に縮小する予定。越智氏によれば、海外から出展申込のあった150小間はキャンセルが相次いだものの、現時点では17ヶ国・地域にの出展者によって半分強の80小間が引き続き使用される予定という。ツーリズムEXPOジャパン推進室は出展申込期間を7月31日まで延長して、さらなる参加を募るとしている。
目玉の1つである観光大臣会合も、開催までに各国との人的往来がどの程度可能になっているかは不透明ながら、予定通り実施する考え。越智氏は「招待状はすでに送ってある。今の段階でギブアップするのではなく、柔軟に対応する」と述べ、1人でも多くの観光大臣が来日し、会合に参加することに期待した。大臣の参加が叶わなかった場合は、代理として駐日大使などに参加を要請するという。
なお、10月の「ツーリズムEXPOジャパン」に先立ち、9月10日から12日にかけて東京の青海で開催を予定していた「ツーリズムEXPOジャパン2020 TEJ東京商談会/トラベルフェスタ」に関しては、現下の入国制限などの状況に鑑み、来年の1月7日から9日へと延期することを決定した。会場は東京ビッグサイト西展示棟の西1・3・4ホールに変更するが、会場の敷地面積に変わりはないという。
越智氏よればこちらは「Go Toキャンペーン後の需要創造の場」としたい考えで、出展小間目標は900小間。主に首都圏からの参加を見込む、商談会のバイヤー数の目標は250名を掲げた。7日と8日の「TEJ東京商談会」は各日5000名、8日と9日の「トラベルフェスタ」は各日2万名の来場を見込むという。「ツーリズムEXPOジャパン」と同様、会場では来場者の検温や関係者の健康チェックシート提出などを義務付け、感染防止に努める考え。