「ホテル木曽温泉」が事業停止、新型コロナ拡大が決め手に

  • 2020年3月30日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、長野県木曽郡の合同会社おやどは3月19日に事業を停止し、事後処理を弁護士に一任した。負債総額は約3000万円。長野県では初めての新型コロナウイルスに関連した経営破綻となる。

 同社は宿泊施設「ホテル木曽温泉」の指定管理業者で、2010年4月に会社設立。同ホテル御嶽山の登山口に立地し、宿泊のほか日帰り入浴なども提供して、13年3月期には売上高約7100万円を計上していた。しかし14年9月に御嶽山が噴火して以降は利用客が減少し、19年3月期の売上高は約4000万円まで低下していた。

 19年7月に入山規制が緩和され、今年は回復が期待されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により利用客はさらに減少。先き行きの見通しが立たないことから、事業継続を断念したという。