ロシア、ユーロ2020と電子ビザをアピール-21年には全土対象に
ロシア連邦観光庁はこのほど都内で、セミナーとワークショップからなる「ロシアからの贈り物」を開催した。2020年にロシアでも実施されるサッカー欧州選手権大会(UEFA EURO 2020)を観戦するためのビザなし渡航を促すほか、17年から日本人などを対象に、ロシア国内の一部の地域に関して発給している電子ビザをアピールして日本人旅行者数を拡大することがねらい。ロシア側からは同庁に加えて、タタールスタンなどの連邦内共和国政府や、旅行会社などから20名超が参加した。
UEFA EURO 2020ではヨーロッパ各地で試合が予定されているがロシアでは6月と7月に、サンクトペテルブルクでグループBの3試合と準々決勝の1試合が開催される予定。外国人の観戦者は18年のサッカーワールドカップロシア大会と同様、「ファンID」を取得すればビザ無しでのロシア入国が認められる。
電子ビザは17年に極東エリアなど一部の地域に関して発給を開始したもので、現在はサンクトペテルブルクとレニングラード地域、カリーニングラード地域も対象となっている。なお、同庁によれば「2021年以降、電子ビザはロシアの全地域で適用されるようになる」という。
この日はそのほか、サッカーワールドカップロシア大会で日本代表チームがキャンプ地としたカザンを首都とするタタールスタン共和国や、冬のロシアの魅力なども紹介した。日露両政府は2019年の交流人口として25万人、23年には双方少なくとも20万人の計40万人以上を目標としているところ。
日本側からはこの日、旅行会社や航空会社などに加えて観光庁や日本旅行業協会(JATA)からも担当者などが出席した。また、ゲストとして、冬季オリンピック大会で活躍したアイススケート選手のイリーナ・スルツカヤさんと安藤美姫さんも登壇した。