しなの鉄道、長野/妙高高原の運転再開

 しなの鉄道(長野県上田市)は、台風19号の影響で運転を見合わせていた、北しなの線区間の長野-妙高高原の運転を、18日の始発から再開した。

 台風19号による、線路や電源施設への影響で、現在、北陸新幹線は長野-上越妙高が不通となっているが、長野-妙高高原の運転再開で、15日に運転を再開したえちごトキめき鉄道の上越妙高-妙高高原と合わせ、長野-上越妙高の鉄道路線が結ばれたことになる。

 妙高高原赤倉温泉 源泉も無事で通常営業

 妙高高原駅に近い新潟県妙高高原赤倉温泉は、台風による被害はなかったものの、鉄道や、首都圏方面からの高速道路の一部通行止めなどで、キャンセルなどの影響がでている。

 赤倉温泉のお宿ふるやの中嶋正文さんは、台風後の14日、宿泊キャンセルでお客が少なかったこともあり、被災状況を確認しようと、長野市方面と上越市方面まで車で走り、高速道路の状況を確認した後、大雨の心配から、赤倉温泉の源泉に足を運んだ

 「源泉は無事でほっとしましたが、源泉までの道で、ところどころ通りづらい場所もあり、温泉の導管管理の面からも整備が必要だと感じています」

 赤倉温泉は、妙高山の中腹から約7キロ、導管で温泉を引いている。

 妙高高原駅まで在来線の運転は再開したものの、再開は休止に比べ大手メディアのニュースにはなりづらく、行きづらい温泉のイメージは残ってしまう心配がある。

 紅葉シーズンに人気の妙高高原スカイケーブルが、秋の営業を前倒しして終了したことなど、痛手も重る。中嶋さんは「広範囲の被害で、被災者の救済や復旧が最優先です。ですから、まだニュースにはなりづらいですが、赤倉や長野、新潟だけでなく、広い範囲で宿泊キャンセルは出ています。どこかのタイミングで、地域もしくは被災エリア全体で、観光キャンペーンを打つなど、なんらかの回復策をお願いしたい気持ちはあります」と話している。


情報提供:トラベルニュース社