HIS、ユニゾ株一部売却で通期予想修正、純利益2%増に
エイチ・アイ・エス(HIS)は9月27日、保有していたユニゾホールディングスの普通株式の一部を売却したことを明らかにした。同社によれば理由は「資産の効率化」で、4.79%を所有していたうちの4%程度を売却。売却益は29億円という。
売却に伴う特別利益計上などから、8月28日に公表した2019年10月期(18年11月1日~19年10月31日)の連結業績予想については、13.3%減の96億円としていた当期純利益を前回予想比17.7%増、前年比2.1%増の113億円に引き上げた。売上高は前年比9.8%増の8000億円、営業利益は11.5%減の160億円、経常利益は21.5%減の153億円のまま変更していない。
HISは完全子会社のH.I.S.ホテルホールディングスによるホテル事業拡大に向けて、7月11日から8月23日にかけてユニゾホールディングスへの普通株式公開買付け(TOB)を実施。買付予定数を1375万9700株、買付価格を1株3100円とし、所有割合を45%まで引き上げる考えだった。
しかし8月6日にはユニゾホールディングスがTOBに反対する考えを表明。また、株価は買付価格を上回って推移し、その後もソフトバンクグループ傘下の米国フォートレス・インベストメント・グループが、HISを上回る買付価格でTOBに参戦するなどし、HISのTOBは実施期間中に株主からの応募が無いまま終了している。