苦境の韓国訪日、こんな時こそ「全力でおもてなし」を-JNTO
日本政府観光局(JNTO)企画総室総室長の金子正志氏は9月25日、JNTOが四半期に1度開催しているプレスブリーフィングの場で訪日市場の現状を説明し、8月に訪日旅行者数が前年比48.0%減となった韓国について「今このタイミングで来ていただいている方々は、これから潮目が変わった時に日本の観光を牽引してくれる原動力」となると語り、「全力でサポートする、おもてなしすることが重要」との考えを語った。
韓国市場については近畿、九州を中心に西日本地域の座席の減少率が高いこと、夏ダイヤの初めと比較した9月の座席数の減少率はLCCが9.9%減であるのに対し、FSCは18.5%減となっていることなどを紹介。そのうえで、活動の方針として「一喜一憂せず地道に着実に」取り組むことが重要であり、現地事務所はソーシャルメディアなどでの情報発信を続けつつ、状況が変わり次第プロモーションを即座に実施できる体制を維持していると説明した。
このほか、2004年のギリシャ、2008年の中国、2012年の英国と、3大会続けて五輪開催年はインバウンド需要が苦戦する「クラウディングアウト」が生じていることから、東京周辺の宿泊施設の利用促進や、需要の地方分散、時期の分散に取り組むこと、さらにスノーアクティビティ、ゴルフ、ダイビング、バードウォッチング、アドベンチャー、富裕層の各分野への取り組みを強化する方針も紹介した。