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週間ランキング、1位は羽田発着枠、「旅行業の働きがい」も3位に

[総評] 今週の1位は、羽田発着枠の配分が国際線、国内線ともに決まったニュースでした。極めて大きいインパクトを持つ話題ですので当然でしょう。国際線では、米中のほかにロシア、豪州、インド、イタリア、トルコ、フィンランド、スカンジナビアへの配分が決まりました。2013年に発表された前回の昼間枠の配分では、米中のほかカナダ、イギリス、ドイツ、フランス、シンガポール、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピンが対象となりましたので、ずいぶん印象が異なります。

 気になるのはなぜそう決まったかで、以前にも書きましたが外部からはほとんど何もわかりません。航空と外交は切っても切れない間柄ですし、そうでなくても表には出せないことも多々あるのでしょうけれども、その時々の判断を検証するうえでも、何がどう検討され、どのような議論を経てその結論に至ったのか、可能な限りオープンにしておくべきではないのでしょうか。

 全日空(NH)と日本航空(JL)への配分も、13.5便と11.5便という微妙な「傾斜配分」となりましたが、航空局は格差是正を念頭に置いたものではないと説明し、両社も感謝のコメントを出しています。しかし、1枠で年間100億円という貴重な資源である割には、JLは諦めが早いものだと思いますし、航空局もずいぶんあっさりした説明で済ませられているように感じてしまいます。

 まあ旅行会社としては、スヌーピーのセリフよろしく「配られたカードで勝負するしかない」わけで、カードの絵柄はさておき使える手札は間違いなく増えるはずですので、しっかりと勝負できるように準備していかなければなりません。

 続いて2位は「アクセス・トラベルポート」が白紙撤回となった話で、率直に言ってなんとも痛々しい印象です。詳細は分かりませんが、基幹システムがトラベルポートから提供されている事実は変わらず、そして今後もその事実をそう簡単には動かしようがないなかで、トラベルポート以外と手を組んで現在の荒波を乗り越えようとすることはどうも得策とは思えません。

 5年後に備えるというような話であれば良いのでしょうけれどもが、潮流からすれば逆に遅れ気味でしょうし、JLとアクセス国際ネットワークとでは考え方が違うはずといった声も聞こえては来るものの、ライバルたちにとっては嬉しい失策ではないでしょうか。

 そして3位には、「仕事を変える」企画の第2弾がランクインしました。今の旅行業界で働くということは実際どうなのか、という根本的な疑問をベースに発案したもので、今回も大変有意義なインタビューとなりました。登場いただいた村田洋一氏とは実は一時期同じオフィスで働いた仲で、「船会社の起業」という夢に向かって歩むお姿を以前から見ていましたので、こうして取り上げることができていつもとは違う嬉しさも感じています。

 第1弾のHISモバイル社長の猪腰英知氏といい村田氏といい、突破力のある「強い」方が続いていますが、今後は、例えば旅行業を離れた方、戻ってこられた方、ライフステージの変化で考え方を変えられた方など、多様なお立場にも光を当てていきたいと考えています。是非アイディアなどがありましたらお知らせください。(松本)

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