HIS、ユニゾTOBは株主の応募ゼロ、今後の方針「検討中」
エイチ・アイ・エス(HIS)は8月24日、7月11日から8月23日にかけて実施していたユニゾホールディングスの普通株式公開買付け(TOB)について、株主からの応募が無く、所有割合は買付開始前の4.79%のままとなったことを発表した。買付予定数は1375万9700株、買付価格は1株3100円で、所有割合を45%まで引き上げる考えだった。
HISは今後の方針について「検討中であり、現時点において確定している事実はない」とコメントしている。HIS完全子会社のH.I.S.ホテルホールディングスは、2023年度までに計100軒のホテルを運営することを目標に掲げている。
今回のTOBに関しては8月6日に、当初は意見を留保していたユニゾホールディングスが反対する考えを表明。HISが想定する業務提携について「シナジーの創出は期待できない」と結論付けるとともに、事前に連絡がないままTOBが開始されたことを踏まえて「両社間で信頼関係がない」などと指摘していた。また、株価は買付価格を上回って推移し、その後もソフトバンクグループ傘下の米国フォートレス・インベストメント・グループが、HISを上回る買付価格でTOBに参戦していた。