スリランカ回復へ、ジェットウィングがセミナー、ウェルネスなど新素材も
スリランカで旅行会社やホテルを運営するジェットウィング・グループはこのほど、都内でセミナーを開催した。来日した欧州・日本地区事業本部長のバンドラ・ウィズアナ氏は4月21日に起こった連続爆破テロについて「非常に残念な出来事。2009年の内戦後のスリランカは平和だったので、我々も非常に驚きショックだった」と述べたうえで、セミナーでは現在のスリランカが安全を取り戻していることを伝えたいと強調。そして、すでにインドや中国、オーストラリアでは需要が回復傾向が見られることから、「重要マーケットのひとつである日本でも回復を期待している」と述べた。
具体的な現地の情報は、同社セールス・ディレクターの橋迫恵氏より説明。テロ後は空港に軍隊が配備されていたが、現在は空港職員のみとなっており、テロ前の姿を取り戻しつつあるという。ホテルはメインエントランスなどで身体と荷物のセキュリティチェックがあるが、「街中は以前のように戻っており安心して観光を楽しんでいただける」と説明。
また、リカバリーキャペーンとしてスリランカ政府観光局からメディア・プロモーションなどを実施することが発表されており、日本も対象国だという。さらにジェットウイング・グループとしても独自の取り組みを進めており、旅行会社向けに現地ツアーを特別料金で提供したりインスペクションツアーを実施したりしている。また8月からはETA(電子渡航認証システム)の6ヶ月間のビザ費用が免除されることも紹介し、「お客様をフルサポートする準備ができている」とした。
新素材については同社セールスマネージャーの比留間絢子氏より「アーユルヴェーダ」「ジェフリー・バワ」「紅茶」「ウェルネス」のテーマ別ツアーを紹介。近年のアーユルヴェーダのトレンドとして、1週間以上滞在して治療型の本格的な体験をする旅程が増加傾向だという。アーユルヴェーダは医療行為のため、医者の問診が必要だが、「ジェットウイング系列のホテルだとカルテの引き継ぎが可能なため、ホテルを移動しても安心して治療を受けることができる」とアピールした。
ジェフリー・バワはスリランカを代表する建築家で今年生誕100周年を迎える。ツアープランの王道である世界遺産観光にプラスしてバワが建築したヘリタンス・カンダマラに宿泊するプランから、観光は邪魔しない程度でバワの建築したホテルにゆっくり宿泊する「浸り型」スタイルまで紹介。
紅茶については、団体でも受け入れ可能な茶摘み体験から工場見学などのプランを紹介。心と身体を癒やすとして最近新しいテーマとして紹介しているウェルネスは、アーユルヴェーダのほか、スピリチュアルスポットとしてアダムスピークやピドゥルンガラロックなど自然から力を得る体験が注目されているという。
セミナーではこのほか、スリランカ航空(UL)とキャセイパシフィック航空(CX)から最新プロダクトを紹介。ULは現在、成田からコロンボへはマーレ経由だが、10月末より月曜日のフライトを増便し成田からコロンボへの直行便を再就航する予定であることを発表。このほか受託手荷物が個数制限がないことをアピールした。一方、CXは日本各地から運航していることを強みとして香港で集合してコロンボに行くことができることをアピールした。