独墺スがセミナー、ハイキングやベートーヴェン250周年などアピール
ドイツ観光局、オーストリア政府観光局、スイス政府観光局はこのほど、共同で観光セミナーを開催した。今回も、前回に続いてルフトハンザ・グループとレイルヨーロッパが参加し、集まった約40社の旅行会社に対して、それぞれプレゼンテーションを実施した。
スイス政府観光局日本支局長のファビアン・クレール氏は、今夏のテーマとして「NATURE WANTS YOU BACK-自然への回帰」を掲げていることを説明し、同国でのハイキングをアピール。すでにシニアなどへの観光素材としては定着しているが、若年層のFITも取り込む考えを示した上で「魅力を改めて再確認していただきたい」と呼びかけた。クレール氏によると、昨年の日本人宿泊数は対前年比17%減の約38万泊と不振に終わったが、今年は5%増を見込むという。
オーストリア観光局マーケティング担当の福田明子氏は、20年がベートーヴェン生誕から250周年、ザルツブルク音楽祭の初開催から100周年に当たることを説明し、主要テーマの1つとして芸術をアピールする考えを説明。なお、昨年の日本人訪問者数は6%増の約22万人、宿泊数は6%増の約46万泊で、オーストリア航空(OS)の運航再開が後押ししたという。ウィーンについては「世界生活環境調査」などで「世界一住みやすい都市」の1位に選ばれたことを紹介した。
ドイツ観光局からはマネージャー・マーケティング&セールスの高尾舞弓氏が登壇。ベートーヴェンがボンで生まれたことから、20年の生誕250周年についてはオーストリアと同様に主要テーマの1つとして取り上げることを説明したほか、同年はバイエルン州のオーバーアマガウで10年に1度の「キリスト受難劇」が開催されることも紹介した。昨年の日本人宿泊数は4%増の約119万泊で、イタリア、フランス、スペインに続く第4位だったという。
このほか、ルフトハンザ・グループのアカウントマネージャーの稲葉泰樹氏はルフトハンザ・ドイツ航空(LH)、OS、スイス・インターナショナル・エアラインズ(LX)の運航スケジュールや機材を、レイルヨーロッパのPR&マーケティングアシスタントの加藤綾佳氏は同社の商品ラインナップについてアピール。日本旅行業協会(JATA)のアウトバウンド促進協議会からは前ヨーロッパ部会長(現在は中近東・アフリカ部会長)の古木康太朗氏が出席し、「ヨーロッパの美しい村30選」「ヨーロッパの美しい街道20選」に続く、ヨーロッパの食をテーマとする100選を7月11日に発表することを伝えた。