岡田美術館で女流名人戦 箱根小涌谷/神奈川
箱根小涌谷の岡田美術館で1月20日、将棋女流名人戦「第45期岡田美術館杯女流名人戦」5番勝負の第1局が行われた。女流名人戦は1974年から始まり、女流棋戦としては最も長い歴史がある。2015年度の42期からは、伝統文化継承支援事業の一環として岡田美術館がサポートし、離れの日本家屋、開化亭を提供している。
今回対戦したのは、女流棋界のスーパースターで10連覇がかかる里見香奈女流名人と、初タイトルを狙う伊藤沙恵女流二段。大盤解説会に全国から参加した多くの将棋ファンが見守るなか、夕刻までに後手番の里見女流名人が勝利した。
美術館や博物館が集積する箱根にあって、岡田美術館は13年に開館。近世・近代の日本画や、東アジアの陶磁器を中心に、幅広い分野や時代の収蔵品、展示の数の多さで人気を集める。紀元前30−25年の縄文時代の火焔型土器や弥生時代の銅鐸から中世、近世の陶磁器を展示。長年ゆくえの知れなかった美術品の収集にも力を入れ、喜多川歌麿の代表作として知られる「深川の雪」も一般公開された。風神、雷神を描いた大きな壁画は館外で、足湯に浸かりながら鑑賞できる。
将棋女流名人戦は2月18日に、東京の将棋会館で指された4局目を里見女流名人が制し、3勝1敗で防衛、10連覇を決めた。
情報提供:トラベルニュース社