オーストラリアMICEセミナー開催、安全性や多様なプロダクトをアピール
オーストラリア政府観光局(TA)は、団体旅行やインセンティブを取り扱う旅行会社を対象に「オーストラリアMICEセミナー」を開催し、TAをはじめ各州・準州の観光局がMICEに特化した素材や最新情報を提供した。
まず、TAの木下百合氏はMICE市場におけるオーストラリアの特長について、安全性、航空ネットワークの拡大、時差の少なさと気候のよさ、自然、文化など多様なプロダクト、コンベンションセンターなどインフラの充実、さまざまな国際会議やイベントをホストしている実績、質の高い食の7つをアピールポイントとして挙げたうえで、「世界情勢を見ても、オーストラリアはMICEに勧めやすいデスティネーション。この7つのポイントでお客様に提案してほしい」と参加旅行会社に呼びかけた。
また、ニュー・サウス・ウェールズ州政府観光局の成田仁子氏は、まず2016年に完成した「ICCシドニー」を紹介。コンベンション、エキシビション、エンターテイメント向けの複合施設として、「さまざまな目的での使用が可能」という。また、オペラハウス・ノーザンホワイエ、ルナパーク・シドニー、シドニーオリンピックパークなどのユニークベニューが揃う点に触れたほか、「ビビッド・シドニー」「ハンダ・オペラ・オン・シドニー・ハーバー」「シドニーマラソン」なども紹介し、「イベントを活用したMICEも思い出に残るはず」と呼びかけた。
一方、ビクトリア州政府観光局日本局長の高森健司氏はメルボルンでのMICEについて説明。セールスポイントとして、英EIU調査で7年連続「世界で最も住みやすい街」に選出されていることを紹介したほか、街歩き、カフェやグルメ、ヤラバレーやフィリップ島などの郊外、テニスの全豪オープン、競馬のメルボルンカップなどの世界レベルのイベントを挙げた。このほか、17年には日本アムウェイが250人規模のインセンティブを実施したことも例示し、あわせてメルボルン・コンベンション・ビューロー(MCB)では団体の規模によってさまざまな特典を用意していることを説明した。
このほか、ノーザンテリトリー政府観光局日本事務所ディレクターの中村滋氏は、まずダーウィンについて触れ、2700人収容可能なダーウィンコンベンションセンターを紹介したほか、乾季の5月から11月はほとんど雨が降らないため屋外でのファンクションがおこないやすい点をアピールした。アリススプリングスでは、カジノとホテルが併設されたコンベンションセンターについて説明。ウルル・カタジュタ国立公園では、2020年12月まで延長される「フィールド・オブ・ライト」の貸し切りなどさまざまなパーティーの設定が可能な点を強みに挙げた。
さらにクィーンズランド州政府観光局マーケティング部長の柴田正三氏は、ケアンズについてグレートバリアリーフとキュランダ熱帯雨林の2つの世界遺産を紹介。ユニークな素材として、無人島フランフランド島や「Spirit of Cairns」号の貸し切りを挙げた。また、ハミルトン島については、日本ではハネムーン先として有名だが、オーストラリアではMICEデスティネーションとして認知されていると説明。ゴールドコーストについては、晴天日が年平均300日になる気候のよさに加えて、1日2万室以上の宿泊環境や5つのテーマパークでの部分貸し切りが可能である点などもアピールした。