主要49社、上期の海外旅行は6.5%増、失速傾向に懸念も
観光庁が取りまとめた主要旅行会社49社の2018年上半期(2018年4月1日~2018年9月30日)の旅行取扱概況で、海外旅行の取扱額は6ヶ月すべてで前年を上回り、合計で前年比6.5%増の1兆848億2280万円となった。
取扱額が大きかった企業では、JTBグループ12社が2.7%増の3068億7863万円で1位となり、2位はエイチ・アイ・エス(HIS)グループ6社による18.4%増の2285億6634万円、3位が阪急交通社グループ3社の10.5%増・1169億2604万円などとなった。
一方、伸び率で見ると、取扱額は8648万円と少ないものの名鉄観光バスが42.3%増と大きく伸ばして1位。2位は旅工房の25.2%増・136億9474万円、3位はびゅうトラベルサービスの19.8%増・5億1882万円であった。取扱額が10億円を超える企業ではHISの18.4%増が最も高い結果となった。なお、海外旅行を扱う47社のうち前年を上回ったのは35社で、うち10社が2桁の伸び率となった。
なお、外国人旅行は17.6%増の1203億1601万円となったものの、国内旅行は3.2%減の1兆4487億7303万円と前年割れ。3部門の合計は1.4%増の2兆6539億1184万円となった。
9月は2.7%増、失速傾向も
9月単月の海外旅行は2.7%増の1904億8536万円。伸び率は7月から順に6.3%増、4.6%増と落ちてきており、第1四半期が9.0%増であったのに対し、第2四半期は4.5%増と失速の傾向が懸念される。
企業別の伸び率でも、9月は47社中24社が前年割れ。JTB12社や阪急交通社、日本旅行など規模の大きな会社も苦戦している。上位に目を向けると、小田急トラベルが32.4%増の3億882万円、びゅうトラベルサービスが25.7%増の1億5727万円、イオンコンパスが20.8%増の6億994万円と上位を占めた。取扱額が10億円を超える企業では、郵船トラベルが19.3%増の29億3962万円となり、また100億円超の大手ではHIS6社が16.2%増の421億9068万円と好調だった。