日本航空、KDDIと空港サービス開発、5Gで実証実験

  • 2018年11月7日

「JAL Innovation Lab」のロゴマーク  日本航空(JL)はKDDIおよびKDDI総合研究所と共同で、次世代通信規格の「5G」による空港サービスを提供するための実証実験を開始する。5Gは来年以降に日本でも導入される高速・大容量の通信規格で、JLは5月に天王洲に開設した「JAL Innovation Lab」のスペースを提供する。JLによれば、日本の航空会社が自社施設内で5Gに関する実証実験を実施するのは初めて。

 開発するサービスは3つ。1つは「5G専用端末によるタッチレス搭乗ゲート」で、専用アプリなどで事前チェックインを済ませた利用者が搭乗ゲートを通る際に、設置した5G機器が自動でチェックイン情報を検知し、利用者がカバンなどから携帯端末を取り出さずに通過できるようにする。

 また、ラウンジなどに滞在している利用者のみが視聴できるVRなどを含む映像コンテンツや、ニーズに合わせた特別な案内などを、5G環境を活用して提供する考え。そのほか、携帯端末から空港内における滞在位置を把握し、ゲートまでの経路や搭乗予定時刻などを案内するサービスも開発する。

 実験の際には、ラボ内に5G通信環境を備えた搭乗ゲートなどを再現し、実際の利用状況を想定。状況に応じてレイアウト変更などができるため、精度の高い検証が可能という。