アマデウス、空港の混雑緩和で新サービス、外でチェックイン可能
アマデウスはこのほど、空港向けのソリューション「Passenger Processing Suite(PPS)」を日本市場に導入することを発表した。空港の混雑緩和のため、空港外でのチェックインや荷物の預け入れなどが可能になるサービスで、海外ではすでに数年前から開始しており、オーストラリアやドイツなどの空港が導入している。2019年のラグビーW杯日本大会、20年の東京五輪などで日本の空港が混雑する見通しであることから、このほど日本でのサービス展開を決定した。
PPSは空港運営会社向けのサービスで、導入すれば空港外にチェックイン・デスクや手荷物預け入れ機を設置し、旅客対応が可能になる。さらに、旅客ターミナルのどこでもオンデマンドで設置できるポータブル・チェックイン・キオスクが利用できるようになる。利用するためにはアマデウスと空港運営会社が契約を結び、その後に空港運営会社が各航空会社と運用のための契約をする必要がある。航空会社へのサポートはアマデウスが担当する。
このほど来日したアマデウスアジア・パシフィック・エアポートIT部門代表のサラ・サミュエル氏は、メディア向けの発表会で、PPSをラグビーW杯のスタジアムや東京五輪の選手村などにチェックインデスクや手荷物預入機を設置することを提案。PPSはアマデウスのクラウドベースのプラットフォーム「Amadeus Airport Common Use Service (ACUS)」を活用していることを説明した上で、「インターネットの接続環境があればどこでもチェックインができる」と利便性をアピールした。
同氏は、オーストラリアで航空会社に空港外でのチェックインサービスなどを提供するOff Airport Check-In Solutions(OACIS)社との取組を紹介。このほど、OACISがヴァージン・オーストラリア航空(VA)のチェックインを空港外で実施するとともに、選手のスポーツ機材などの荷物を預かり空港に郵送したことを説明した。日本については詳細は明かさなかったが、国内の空港運営会社などにアプローチを始めたことを明かした。