DMM、オンラインくじ事業で旅館と協働、「めくたび」開始

  • 2018年10月29日

 「DMM TRAVEL」でこのほど本格的に旅行業に参入したDMM.comはこのほど、大学生などの若年層をターゲットにした国内宿泊施設の割引クーポンサービス「めくたび」の提供を開始した。「DMM TRAVEL」ではなくオンラインくじ事業の「DMMスクラッチ」において展開するもので、閑散期の平日の集客や若年層へのアプローチを課題として抱える旅館と、平日の休みは多いものの旅行に多くの費用をかけられない若年層を引き合わせることがねらい。

 「めくたび」の第1弾では、首都圏に近い「伊東小涌園」「若松ゆがわら石亭」「ゆとりろ西伊豆」の3軒を取り上げ、1枚500円でハズレなしの平日限定割引クーポンを販売。このうち「若松ゆがわら石亭」では1泊2食付き宿泊券の「A賞」から、素泊り料金の30%を割り引く「E賞」までを用意。A賞が当たる確率は1%で、B賞以降は順に当選確率が挙がり、E賞が当たる確率は50%となる。

 購入者は好みの旅館を選び、枚数を指定してくじを購入。当選したクーポンの内容は購入時に知ることができ、その後は実物のクーポン券が14日以内に自宅に届く。有効期間は約6ヶ月間で、購入者は自分で宿泊日を決めることが可能。予約方法はクーポン券の発送完了時に、DMM.comが購入者に電子メールで通知する。第1弾の販売期間は1ヶ月程度で、第2弾以降は不定期に開催する予定。

 DMM.comはくじの売り上げの5%から10%程度を得る見込みで、旅館側のイニシャルコストは発生しない。「伊東小涌園」を運営する藤田観光は「新たな層の利用を見込め、平日の集客に期待できる。DMM.comとはWin-Winの関係を築けると思う」とコメント。「若松ゆがわら石亭」を運営するHATANO観光グループも「大胆な発想でやり甲斐がある。より多くのお客様に温泉旅館の魅力とおもてなしの姿を見せたい」と意欲を示している。

 DMM.comは今後、平日の稼働率アップをめざす宿泊施設以外ののサービス業者にも、同様のビジネスモデルを導入していきたいという。