大分県・天ヶ瀬温泉の「成天閣」元運営会社が特別清算、負債総額3億円

  • 2018年10月25日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、大分県日高市・天ヶ瀬温泉の旅館「成天閣」の元運営会社であるSK企画は9月25日、大分地裁日田支部より特別清算開始決定を受けた。負債総額は約3億円。

 同社は1961年9月に成天閣の商号で設立され、資本金は500万円。天ヶ瀬温泉で1942年創業の同名の旅館「成天閣」の運営を手がけていた。90年には新館を建設し客室60室を備え、天ヶ瀬温泉では「最上位の観光旅館」と評されていたが、観光客の減少などで投資に見合った売上に至らず業績は低迷していた。

 17年には第三者機関を交えて経営再建案を策定し、主力取引銀行の債権放棄を前提にした新会社による事業承継を選択。9月1日に合資会社から合弁会社に変更し、12月1日に新会社「成天閣」に事業を継承後、今年の4月30日に現在の商号に変更。5月1日に開催した株主総会の決議で解散した。なお、旅館は継承会社が引き続き運営している。