スリランカ、日本人増に向けセミナー開催、「20年に10万人」目標

  • 2018年9月26日

スリランカ政府観光局のマドゥーバニ・ペレーラ氏(左から2番目)、駐日スリランカ大使のダンミカ・ガンガーナート・ディサーナーヤカ氏(左から4番目)、環境開発・キリスト教省副大臣のランジー・アルハイレ氏(左から5番目)  スリランカ政府観光局はこのほど、東京で2年ぶりとなる「スリランカ観光セミナー&ワークショップ2018in東京」を開催し、現地よりサプライヤー20社が来日した。セミナーの冒頭に登壇した駐日スリランカ大使のダンミカ・ガンガーナート・ディサーナーヤカ氏は、「日本ではスリランカはインド大陸の一部というイメージの方が多いかもしれないが、インド大陸とは異なる文化、社会、経済で、穏やかな人々が暮らし、緑豊かな自然に溢れている。人口の8割が仏教徒で日本人の考え方に近いので、身近に感じてもらえる国だと思う」とコメントした。

 環境開発・キリスト教省副大臣のランジー・アルハイレ氏は、「好奇心旺盛な日本人にとって多くの観光コンテンツがある」と語り、スリランカの美しい島々やビーチ、歴史的な名所、ダイバーシティに富んだ文化などをアピール。「日本市場は大変重要であり、引き続きパートナーシップを組んでスリランカの観光促進をはかっていきたい」と意気込みを述べた。

 セミナーではスリランカ政府観光局マーケティングディレクターのマドゥーバニ・ペレーラ氏が海岸線の美しいビーチやサーフィンスポット、8つの世界遺産などを紹介。日本人観光客が5年連続で増加していることに触れ、2010年以降は治安が安定していること、ホエールウォッチングなどの新しいアトラクションや女性に人気のアーユルヴェーダ、5月から9月ころにミンネリア国立公園で約200頭の象を見ることができる「エレファント・ギャザリング」が人気であることなどが増加の要因との考えを示した。

ワークショップの様子  17年の日本人観光客数は4万4890人。同氏は本誌の取材に対し、「2020年には10万人を目標としている」と明言した。日本人観光客のうちFITが2割、団体が8割だが、「他国で実施しているソーシャルメディアを利用したプロモーションを日本でも実施し、FITの比率を伸ばしたい」考え。業界向けにはFAMツアーを実施する予定で、「多くの旅行会社に参加していただき、現地で経験したことを共有してほしい」と呼びかけた。

 このほか、セミナーではスリランカ航空(UL)旅客営業部課長の小萱雅彦氏が路線網や下期のスケジュールを案内。日本からの唯一の直行便でコロンボ到着が夕方であるため、キャンディやシギリヤなどの国内移動が同日で可能であることをアピールした。