豪華バスや訪日客商品、事業拡大効果を施設へ波及 神姫しらさぎ会が総会
神姫バスグループ(兵庫県姫路市)協定の宿泊・受入施設でつくる神姫しらさぎ会(岩﨑元孝会長=鳥取県三朝温泉・依山楼岩崎、284会員)は7月18日、同市のホテル日航姫路で2018年度総会を開いた。任期満了に伴う役員改選が行われ、岩﨑会長が再選した。任期は2年。
岩﨑会長はあいさつで、先ごろの平成30年7月豪雨への被害者を見舞い、観光への影響を懸念しながら、「不安定な時代であっても毎年総会には多くの会員が参加している。これは神姫バスグループが会員を大切にし、それに会員も応えている証明だ。民泊の地方への波及など新しい旅行スタイルが確立されそうななかでも、神姫バスグループと会員が団結して環境変化に立ち向かっていきたい」と強調した。
同会顧問で神姫バスの長尾真社長は、17年度の業績を報告した。グループ全体では、売上高は前年度比でほぼ増減なしの445億円、経常利益は28億円。燃油高や運転手不足、人件費の増加などを要因に減益となった。
貸切バス事業は経常利益が前年から4割減の7千万円を計上。観光バスの稼働が急激に減少したという。神姫バスツアーズが行う旅行事業は取扱高が前年比2.4%減の68億円。社員旅行の取扱が復活の兆しをみせたが、インバウンドの需要減が目立った。
今年度の旅行事業の取り組みは、バス旅行、豪華バスツアー、東京ディズニーリゾートなど移動ツアー、インバウンドのFIT客への事業に注力。豪華バスツアーによる国内ツアーブランド「真結(ゆい)」、専用バスも含めたインバウンドブランド「LIMON」を投入するなど、近年は事業拡大へ立て続けに先行投資を展開。いずれも順調に推移しており、今後新規顧客獲得へ取り組みを進めていく。
長尾社長は「旅行事業は自社マネジメント、一気通貫でやっていく。まだまだすべてにおいて力不足。サービスの質を高め、会員の皆さんの施設への効果波及も見据え頑張っていきたい」と、支援を呼びかけた。
議案審議ではいずれの議案も可決。今年度は情報交換会や個別商談会の開催、同会会員専用ウェブサイトの運営や増販キャンペーンなどに取り組む。人口減少に伴う収入減少を打破するため、神戸阪神地域の顧客掘り起こしに向けニーズや同業他社の調査研究も行う。
情報提供:トラベルニュース社