調査方法が精緻化 訪日外客消費動向、4―6月期は1兆1233億円

 観光庁が発表した4―6月期の訪日外国人旅行者の消費動向調査結果(1次速報)によると、訪日外国人全体の旅行消費額は1兆1233億円だった。今回から地域統計の精度を向上させるため、従来の全国調査に加え、全国27空海港を調査地点とする都道府県ごとの地域調査、クルーズ客の調査を開始。統計の精緻化を図った。

 新しい調査でサンプル数は従来の約5倍となる約3万5千票に。過去と調査手法が異なるため、今回の結果は前年との比較は算出していない。

 全体の旅行消費額のうち、一般旅行客の消費額は1兆960億円、クルーズ客は273億円と推計される。

 訪日外国人の日本国内での1人あたりの旅行支出は14万4千円。1人あたり最多支出国はオーストラリアの26万4千円。2位はスペイン、3位は英国だった。

 国・地域別の旅行消費額は、1位が中国の3620億円、2位が台湾の1502億円、3位が韓国の1302億円。以下、米国、香港と続き、上位5カ国で全体の72.0%を占める。

 費目別では、買い物代34.7%、宿泊料金28.5%、飲食費22.8%の順。相対的に買い物代が縮小し、宿泊料金や飲食費の構成比が拡大した。宿泊費は欧米豪で高く、宿泊費・娯楽などサービス費はオーストラリアがトップ。買物代は中国の10万9千円が最も高い。


情報提供:トラベルニュース社