スコットランド、観光大臣来日でセミナー開催-ラグビーW杯に期待

  • 2018年7月5日

(左から)ポール・マデン氏、フィオナ・ヒスロップ氏。バグパイプの演奏とともに登場  スコットランド国際開発庁と英国政府観光庁は7月5日、駐日英国大使公邸で旅行会社や航空会社、メディア向けのイベントを開催した。スコットランドの政府や開発公社、観光局、大学などが展開中の全世界向け誘客キャンペーン「Scotland is Now」を受けたもの。冒頭に登壇したスコットランド政府文化・観光・対外関係大臣のフィオナ・ヒスロップ氏は「我々にとって観光は1つの柱。多くの日本人にスコットランドに来ていただき、最高の文化的な体験をしてもらいたい」と訴えた。

 また、同氏は2019年のラグビーワールドカップ日本大会についても触れ、日本とスコットランドが同じ予選グループの「プールA」に組分けされたことを紹介。両国の交流促進に期待を示した。駐日英国大使のポール・マデン氏も「スコットランドに対する日本人の興味が高まり、旅行者も増えるのでは」と述べた。

クリスティーナ・ブルンス氏  イベントでは、スコットランド観光局シニア・マーケティング・マネージャーのクリスティーナ・ブルンス氏がプレゼンテーションを実施した。同氏によれば、近年の訪英日本人旅行者数は20万人近くを推移しているが、スコットランドを訪れる人は1割以下。35歳以上の男女で、文化的な体験を求める旅行者が多いことから、スコットランド独自の文化やイベントなどをアピールする方針を説明した。

 ブルンス氏は例として、ハリス島に代表される毛織物のツイードやウィスキーを紹介。約500のコースが有るというゴルフや、各所に点在する城なども挙げた。城については宿泊客を受け入れているところもあるという。このほか、北部のダンディ市で今秋に開業する、建築家の隈研吾氏が設計した「ヴィクトリア&アルバート・ミュージアム」も紹介した。

ローナ・ドゥグッド氏  スコットランドの芸術やイベントなどをアピールする公的機関のクリエイティブ・スコットランドからは、マルチ・アートフォーム・マネージャーのローナ・ドゥグッド氏が登壇。毎回420万人以上が訪問するという「エジンバラ・フェスティバル」や「グラスゴー国際視覚芸術祭」などのイベントを紹介した。同氏は本誌の取材に応え、「日本人には伝統と現代の組み合わせをアピールしたい」と説明。例として、ルイス島で7月下旬に開催される「Hebridean Celtic Festival」などを挙げた。