フィリピン新観光大臣、女性層に注力、「キレイになれる旅」訴求
フィリピン政府観光省(DOT)は、日本市場における需要喚起策の一環として、女性をターゲットにした「キレイになれる旅」キャンペーンを実施する。6月25日に東京で開催した「フィリピン官民合同ビネジスミッション2018」のために来日した観光大臣のベルナデット・ロムロ・プヤット氏が記者会見で明らかにした。
同氏は今年5月に就任したばかりで、今回が初来日。「外遊先として真っ先に選んだのが日本であり、規律がありフレンドリーな日本人旅行者をもてなせることをフィリピンは大いに歓迎している」と日本市場の重要性を強調するとともに、「フィリピンを訪れる日本人は男性の方が多いのが現状だが、これからは女子旅をもっと増やしていきたい。その一環として『キレイになる旅』キャンペーンを実施する」と日本でのマーケティング方針を説明した。
「キレイになる旅」キャンペーンの第一弾では、若い女性に人気の高い有名人を観光大使に起用し、フィリピンをアピールしていく。モデルのラブリさんと2014ミス・ユニバース・ジャパン準ミスの西内ひろさんを起用し、マニラやボホール島、パラワン諸島などのプロモーション動画を製作した。
記者会見でラブリさんは「母親の母国がフィリピンで、私のルーツは半分がフィリピン。芸能人としての自分を使ってフィリピンの魅力を日本に発信していきたい」と述べ、9月に予定しているファンクラブのイベントをボホール島で開催する計画であることを明らかにした。西内さんは「もともと旅好きで30ヶ国以上を旅しているが、フィリピンは今年だけで4回も行っている。陽気で歌好きなフィリピンの人たちが大好きで、フィリピンの魅力を伝え国際交流の力になりたい」と話した。
プヤット氏によると、フィリピンを訪れる日本人旅行者数は「17年は前年比9%の伸びで、今年も1月から4月は9%増と好調に推移している」ところ。さらに、「セブのマクタン島に新空港がオープンし、新たに年間1200万人分の受入が可能になったほか、年内にはボホール国際空港も開港する予定。日本人の受入体制もより整備される」と語り、日本人旅行者の増加に期待を示した。
なお、自然環境保護のために4月26日から観光客の受入を停止中のボラカイ島については、「フィリピンはサステナブルツーリズムをめざしており、自然環境を守るための一時的な措置。10月26日には観光客の受入を再開する予定」と説明し、理解を求めた。