HIS、2Qは売上高が過去最高-澤田氏「世界で勝つ」強調

  • 2018年5月31日

▽澤田氏「ランオペで世界一に」、システムも強化

 5月31日の決算発表会見に出席したHIS代表取締役会長兼社長の澤田秀雄氏は、今後の市場環境について、アジアを中心に世界の海外旅行者数が顕著な伸びを見せていることから「まだまだ伸びる」と主張。今後は特に海外での旅行事業を積極的に強化し、「各国の店舗をうまく活かし、世界標準で戦える会社になる」と強調した。

 海外現地法人による取扱高は、17年度は1615億円だったところを、18年度は2500億円にまで引き上げ、20年度には4000億円をめざす考え。さらなるM&Aにも意欲を示し「その先は1兆円へ」と付け加えた。

 具体策としては欧州に強みを持つミキグループと、カナダの地上手配大手ジョンビューの子会社化を景気に、商材の開発と拡充に注力。カナダに40拠点をもつメリットトラベルや他の旅行会社、OTAなども活用して、世界の旅行者への販売を積極化する考えを示し、「ランドオペレーターで世界一になり、全世界で勝ち抜ける旅行会社になる」と語った。手配だけではなくサプライヤーとしても成長する考えで、今後ニュージーランドなどで予定するホテルの出店も、その計画の一環という。

 そのほか、最近の自身の海外旅行を振り返り「今は世界中の人々がスマートフォンを使って旅行する時代で、世界で戦える予約システムが必要」と述べ、強化に務める考えを説明するとともに「アジアでは十分にチャンスがある」との見方を示した。今後はミキグループなどの子会社化で増加したプロダクトを整理して共通のデータベースを構築し、資本参加するOTAなどを活用して全世界に販売する方針。