アシアナ、仁川での乗継について説明会-運賃規則変更も
アシアナ航空(OZ)は5月9日、都内で仁川国際空港公社とともに、旅行会社対象の「ソウル仁川空港乗継説明会」を開催した。OZが全面的に協力する形で実施したもので、仁川空港は昨年1月に第2ターミナルがオープン。現在は990億ウォン(約101億円)を投じる第1ターミナルのリニューアルが始まっており、乗継客にとっての利便性や快適性がさらに向上し、仁川以遠への旅客の利用も拡大傾向にある。
説明会で挨拶したOZ取締役常務日本地域本部長のオー・キョン・ス氏によれば、「仁川空港での乗り継ぎのなかでも欧州への需要が伸びており、今年は昨年の2倍に増えている」という。OZでは仁川空港の規模拡張と利便性向上に合わせて、観光客だけでなくビジネス客を含む乗継客全体の取り込みを強化する方針。
今回の説明会には、仁川国際空港公社から旅客マーケティングチーム副部長のリム・フン氏ら2人が来日し、空港の最新情報を紹介した。それによると同空港の直近の年間利用客数は6150万人で世界第7位だが、第2ターミナルのオープンによりキャパシティは年間7500万人にまで拡大しており、5年以内に世界第3位の空港をめざすとしている。さらに第3ターミナルの建設計画や、3本の滑走路を5本まで増やす計画もあり、将来的には年間利用客数を1億人にまで引き上げる構想があるという。
乗り継ぎに関しては、第1ターミナルと第2ターミナルの間で5分間隔のモノレールを運行。リム氏によれば、10分以内にターミナル間を移動できる利便性の高さもあって、同空港での乗り継ぎ旅客は「02年の210万人から17年には730万人へ大幅に増加している」という。
また、乗継客に対する手厚いサービスも特徴で、市中への無料ツアーを「伝統」「ショッピング」「エンターテインメント」といったテーマごとに8コースを用意している。所要時間は2時間から5時間程度。
一方、OZは仁川以遠の長距離路線の拡充を進めており、18年は4月30日からシカゴ線をデイリー化したほか、5月1日にはヴェネツィア線を就航。8月30日からはバルセロナ線の就航も予定している。
また、以遠線の販売強化の一環として、仁川以遠の欧州線と米国線で運賃ルールを緩和。これまでは往路と復路は同一のブッキングクラスでの予約作成が必要だったが、現在はこの縛りをなくしていることにより、従来より大幅に低い運賃で以遠路線を利用できるケースがあるとして、積極的な販売を呼び掛けた。