星野リゾート、海外に新たな「星のや」出店へ、国内も

  • 2018年4月11日

▽都市型「OMO」は観光客に特化、新サービス発表

記者会見には「OMOレンジャー」も参加  4月28日に1軒目を旭川で、5月9日に2軒目を東京の大塚で開業する「都市観光ホテル」の新ブランド「OMO」については、スタッフが周辺の飲食店や地元ならではのスポットなどをガイドするサービス「ご近所専隊『OMOレンジャー』」を開始することを発表した。星野氏は「OMOでは観光客のみをターゲットにし、ビジネス客を捨てるため、思い切ったサービスができる」と強調した。

 星野氏は「これまでホテルは館内消費を高めるためにご近所(の店舗など)と戦ってきたが、OMOではご近所と一緒になり、旅行者の満足度を維持したい」と強調。「他の日本の地方都市でも同じ取り組みを進めていきたい」と意欲を示した。「OMOレンジャー」は、宿泊者に提供する体験サービス「Go-KINJO(ゴーキンジョ)」の一環として提供するもので、各ホテルのスタッフ5名が散歩、はしご酒、グルメ、ナイトカルチャーなど5つのテーマで宿泊客を案内する。ホテル内には徒歩10分圏内のおすすめスポットを紹介する「ご近所マップ」を掲出する。

 星野氏によると、2軒の「OMO」の予約状況は「旭川グランドホテル」をリブランドした「星野リゾート OMO7 旭川」は前年並みで、新築ホテルの「星野リゾート OMO5 東京大塚」は「予定通りの稼働率」で推移する見通し。東京大塚は6月までは提供する客室を絞ってのソフトオープン。このほか、2022年に大阪の新今宮駅前で開業するホテルも「OMO」として運営する。星野氏は「現在は他の出店計画は動いていないが、実績を出して多くの投資家に興味を持ってもらいたい」と話した。

「YAGURA Room」のイメージ。中央奥が「やぐら寝台」  この日の記者会見では「OMO」の客室についても紹介した。全237室の「星野リゾート OMO7 旭川」は、L字型にベッドを配した「DANRAN ROOM」をアピール。シングルルームを2名用に改装したものでベッドをソファー代わりに使うことも可能という。全125室の「星野リゾート OMO5 東京大塚」は、「やぐら寝台」で寝起きする定員3名の「YAGURA Room」を訴求した。