「阿波踊り」の徳島市観光協会が破産開始決定、負債3.8億円
東京商工リサーチ(TSR)によると、公益社団法人の徳島市観光協会は3月29日、徳島地方裁判所から破産開始決定を受けた。負債総額は約3億8000万円。
同法人は1971年10月に、徳島市の観光事業の振興を目的に設立。「阿波踊り」の運営・管理・ピーアールに加えて、阿波踊り会館や眉山ロープウェイの運営・管理、観光案内や県産品の物販などもおこなっていた。2017年3月期の売上高は5億9183万円で、374万円の当期純利益を計上したが、過去の赤字により2億8744万円の債務超過に陥っており、徳島市が債務保証する資金繰りや損失補填のための短期借入金は約4億3600万円に達していた。
昨年夏には有識者などによる調査団を設置して観光協会の収支状況を調査したところ、疑義のある経費計上を確認。徳島市と話し合いをおこなうも物別れに終わり、徳島市はこれ以上の代理返済をしないことを決定した。その後、徳島市は金融機関から預貯金などを相殺した借入金の債権譲渡を受け、破産を申し立てていた。