ターキッシュ、日本路線の再強化に意欲、まずは羽田枠獲得
ターキッシュエアラインズ(TK)は3月19日、都内でメディア向けの記者会見を開催した。来日した副社長のトゥンジャイ・エミンオール氏は、2月に開催した日本旅行業協会(JATA)のトルコ視察報告会での挨拶に続き、羽田/イスタンブール線の発着枠取得に向けた意欲を表明。「現時点で(国交省から)確実な答えはいただいてないが、獲得できれば直ちに就航したい。その際も成田線の運航は継続する。その後は関空線も再開したい」と日本線の再強化に向けた考えを示した。
TKは2015年頃から相次いだトルコ国内でのテロ事件やクーデターなどの影響により、15年夏ダイヤでは1日2便で運航していた成田/イスタンブール線を、16年夏ダイヤからは1日1便で運航。さらに17年2月には関空/イスタンブール線を運休している。
ただし最近では成田線の利用者数も回復傾向にあり、日本支社旅客営業部部長の堀直美氏によれば、ここ1年間の平均搭乗率は約93%。割合は日本人と外国人が半々で、日本人の8割は観光客という。5月には使用機材をA333-300型機からB777-300ER型機へと大型化する予定。
この日はトルコ共和国特命全権大使のハサン・ムラット・メルジャン氏も挨拶し、「羽田への早期就航が我々の悲願。大使として日々努力している」とアピール。「TKが成田・羽田・関空の3空港から運航し、さらには日系航空会社もトルコに就航してほしい」と述べ、2国間交流の活発化に期待した。
そのほかには、堀氏が今年10月にイスタンブール郊外の黒海近くでオープンする予定の新空港についてプレゼンテーションを実施。年間利用者数2億人の世界最大級の空港となることを説明した。特にラウンジは、現在の5900平方メートルから4倍近い、2万2000平方メートルにまで巨大化する。
会見の後には、TKが1週間あたり約240便を運航しているというバルカン半島に特化した旅行会社向けの商談会「バルカン・ワークショップ」も開催。昨年の出展者数は12団体だったが、今年はアルバニア、ギリシャ、クロアチア、コソボ、スロベニア、セルビア、ブルガリア、モルドバ、ルーマニアの9ヶ国から19団体が出展し、盛況となった。