ハワイ、17年は5.5%増の157万人-地方やMICEなど強化へ

  • 2018年2月8日

高畑氏  ハワイ州観光局(HTJ)はこのほど、都内で「ハワイセミナー&ワークショップ2018」と「マハロレセプション」を開催した。HTJ局長のエリック高畑氏はレセプションの冒頭で2017年を振り返り、日本人訪問客数が5.5%増の156万8000人、1人あたりの消費額が7.8%増の2217米ドルに増加したことを報告。「皆様のおかげでハワイ観光は全体的にアップしており、大変感謝している」と謝意を示した。

 ハワイアン航空(HA)の羽田/コナ線と日本航空(JL)の成田/コナ線就航、スクート(TR)やエアアジアX(D7)の関空/ホノルル線就航など、近年の座席数の増加には「驚きで、渡航者数に大きく影響したと思う」とコメント。18年については「成功した施策は継続しつつ、新しい施策を実施していく」と述べ、具体的にはMICEの強化、隣島への送客、コナ線の需要喚起に注力するとした。

ヴァーレイ氏  18年のマーケティング戦略の詳細については局次長のミツエ・ヴァーレイ氏が説明。日本人訪問者数の目標として前年比2%増の160万人をめざすとともに、達成に向けた具体策を示した。昨年からのキャンペーン「ごほうび、ハワイ。」などは継続しつつ、新たに「隣島、"地方都市"、ファーストタイマー獲得キャンペーン」と題し、供給座席数の65パーセントが集中している関東からアクセスの良い、地方都市からの送客にも注力する。

 具体的には旅行会社向けの勉強会やセミナー、FAMツアーなどを昨年よりも多く実施。また、従来のようにパンフレットや写真だけではなく、ビデオやVR映像などの素材も提供するという。ヴァーレイ氏は「最近は旅行会社の方でもハワイに行ったことがない人が増えている。ハワイは変化が早いので、FAMツアーに参加して体験してほしい」と語った。

 そのほかには、人数ベースで前年比18%減となったMICEにも注力する考えを説明。訪問者数におけるシェアを10%にまで引き上げる意欲を示すとともに、特に送客が期待できるという教育旅行については「安全・安心に旅行でき、コンテンツも豊富なハワイは平和学習、文化交流、英語学習などの『エデュツーリズム』の可能性がある」と強調した。

 このうちスポーツ交流については、州やコンベンションセンターが国際大会の誘致に力を入れており、今月にはバレーボールやサッカーの大会が実施されることを説明。ヴァーレイ氏は「スポーツは参加するだけでなく、観戦や応援など裾野が広い。すでにマラソンやトライアスロンは定着しているので、さらに参加者を増やしたい」と述べた。

 なお、今回のセミナーとワークショップは東京、大阪、名古屋で開催。サプライヤーは30社以上、旅行会社からは400名以上が参加した。