中国、今年は友好条約40周年に期待-地方別テーマでプロモ推進
中国旅行を取り扱う旅行関連事業者で組織する中国旅行懇話会はこのほど、中国大使館、中国国家観光局、日本旅行業協会(JATA)などから来賓を招き、2018年の新年会を開催した。冒頭で挨拶に立った中国駐日大使館参事官兼総領事の王軍氏は「中日間の人的交流は両国の友好関係にとって大切。昨年から改善の雰囲気を感じている」と話し、双方向の観光交流の重要性を指摘した。その上で、「使命は中国への日本人旅行者数を増やすこと」とコメント。今年は日中平和友好条約締結40周年を迎え、さまざまなプロジェクトも進められることから、「日本の旅行会社にとっても良い年になるだろう」と期待感を示した。
中国国家観光局駐日本代表処首席代表の王偉氏は、昨年9月までの日本人旅行者数が前年比4%増で推移していると説明。17年は通年で250万人近くになるとの見通しを示した。また、18年は中国を5つの地方に分け、中原は「文化の星」、東北は「大自然」、東南は「癒し系」、西北は「西遊記」、西南は「三国志」をテーマにプロモーションを推進する方針を示し、「商品造成では、これらのテーマに基づいた協力をお願いしたい」と旅行会社に呼びかけた。
このほか、JATAからは事務局長の越智良典氏が登壇。観光局では5つのテーマを横断するアプローチとして女子旅にも力を入れていることに触れ、「中国では、これまでの歴史・文化だけでなく、女子旅にふさわしい新しい観光素材も出てきている。送客数だけでなく、商品の中身でも旅行会社の力が試されている」と挨拶し、新しい中国旅行の見せ方にも工夫が必要との見解を示した。中国旅行懇話会の事務局長で日本中国旅行社部長の古門俊弘氏によると、「最近ではディズニーランドのある上海を中心に、FITの女性旅行者も増えている」という。