訪日客数、11月は26.8%増の238万人、累計2617万人に
日本政府観光局(JNTO)によると、2017年11月の訪日外国人旅行者数(推計値)は前年比26.8%増の237万7900人となり、11月の最高記録を更新した。航空路線の拡充や、クルーズ船寄港数の増加に加え、紅葉シーズンの到来などが後押しした。1月からの累計は19.0%増の2616万9400人。前年実績の2403万9700人は、11月4日に突破したと見られている。
市場別では、JNTOが重点市場と位置づける20市場のうち、インドを除く19市場が11月の最高記録を更新。1月からの累計では中国、台湾、フィリピン、インド、米国、カナダ、ドイツ、スペインの8市場が11月に昨年の年計を超え、最高記録を更新した。
旅行者数が最も多かったのは韓国で、45.8%増の62万2600人。2位は中国で31.0%増の56万7100人。3位は台湾で20.8%増の36万3200人。伸び率が最も高かったのはビザ取得要件の緩和効果が続くロシアで56.5%増の7800人。2位は韓国で45.8%増、3位はベトナムで37.4%増の2万4900人だった。
観光庁長官の田村明比古氏は12月20日の業界誌向け会見で、「訪日旅行は堅調に推移しており、消費額も4兆円を超える勢い」と喜びを示した。18年については中国や韓国など主力の近隣諸国に加えて、欧米などから「訪日外国人旅行者数をバランス良く伸ばす」との方針を説明。詳細は明かさなかったが、年明けには取り組みの第1弾として欧州での大規模キャンペーンを実施する旨を話した。
なお、11月の日本人出国者数は4.6%増の154万7000人で、1月から11月までの累計は4.8%増の1642万300人だった。詳細は別途記載(下記関連記事)。